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スプラッシュ・ヒットの現役ランキング。最多は6本。ドジャースのマンシーは5位

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョク・ピーダーソン(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)Apr 18, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月14日、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、シーズン12本目のホームランを打った。この打球は、オラクル・パークのライトの向こうにある、マッコビー湾には届かなかった。

 ただ、方向が少し違えば、そうなっていたかもしれない。スタットキャストは、このホームランの推定飛距離を446フィート(約135.9m)としている。例えば、4月20日にパトリック・ベイリー(サンフランシスコ・ジャイアンツ)が打ったスプラッシュ・ヒットの推定飛距離は、407フィート(約124.1m)だ。

 ジャイアンツは、マッコビー湾に飛び込んだホームランを、ジャイアンツの選手が打ったものに限り、「スプラッシュ・ヒット」と謳っている。もっとも、相手チームの選手がマッコビー湾まで飛ばしたホームランを黙殺しているわけではなく、ホームページには、「マッコビー湾に飛び込んだ他のホームラン」として、こちらのリストも掲載している。

 この記事では、打った選手のチームを問わず、どちらもスプラッシュ・ヒットとして扱う。

 オラクル・パークは、2000年にパシフィック・ベル・パークとしてオープンした。これまでのスプラッシュ・ヒットは、164本を数える。打ったのは、ジャイアンツの選手が103本、アウェーの選手は61本だ。バリー・ボンズの35本を除くと、それぞれ、68本と61本なので、それほど差はない。直近の164本目は、ベイリーのホームランだ。今シーズンのスプラッシュ・ヒットは、今のところ、この1本だけ。マッコビー湾に浮かぶカヤックに飛び込んだので、スプラッシュはしていない――水飛沫は上がっていない。

 スプラッシュ・ヒットを打ったことのある現役選手は、見落としがなければ、以下のとおり。なお、10本のブランドン・ベルトや8本のパブロ・サンドバルら、引退はしていないものの、現時点でメジャーリーグの球団に在籍していない選手は、ここには含めていない。この2人の本数は、ボンズに次ぎ、歴代2位と3位に位置する。

筆者作成
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 現役トップは、6本のジョク・ピーダーソン(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)とマイク・ヤストレムスキ(ジャイアンツ)だ。ピーダーソンは、ドジャース時代とシカゴ・カブス時代に1本ずつ打った後、ジャイアンツで4本を記録した。3チームの選手としてスプラッシュ・ヒットは、現役選手以外を含めても、ピーダーソンしかいない。

 大谷の現チームメイトでは、マックス・マンシーフレディ・フリーマンがスプラッシュ・ヒットを打っている。マンシーは、現役5位の3本。2018年、2019年、2021年に、いずれもドジャースの選手として記録した。アウェーの選手として打ったスプラッシュ・ヒットに限ると、3本は歴代最多タイ。カルロス・デルガドアダム・ラローシュの2人と並ぶ。デルガドは、フロリダ・マーリンズ時代に1本とニューヨーク・メッツ時代に2本。ラローシュは、ピッツバーグ・パイレーツ時代に1本とダイヤモンドバックス時代に2本だ。

 フリーマンのスプラッシュ・ヒットは、10年前まで遡る。当時は、アトランタ・ブレーブスでプレーしていた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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