不人気球団のファンが「逆ボイコット」を企画
何年も前から、オークランド・アスレティックスには、移転の話が出ている。
その大きな理由は、オークランド・コロシアムを訪れる観客の少なさだ。近年は特に著しく、1試合の平均人数は、過去2シーズンとも1万人に届いていない。2021年の8660人は、マイアミ・マーリンズのホーム、ローンデポ・パークの7934人に次いで少なく、2022年の9849人はワースト。昨シーズン、他に平均1万人未満の球場はなかった。ワースト2位のローンデポ・パークは、1万1204人だった。
今シーズンも、その傾向は続いている。今のところは平均1万1000人以上だが、どの球場よりも少ないことは昨シーズンと変わらず、クリーブランド・ガーディアンズを迎えた4月3日~5日の3試合は、いずれも5000人に満たなかった。3035人、3407人、4930人なので、合計しても1万1372人に過ぎない。
だが、地元ファンとしては、当然ながら、オークランドからアスレティックスに去ってほしくない。タンパベイ・レイズと対戦する6月13日の試合で、彼らはリバース・ボイコット(逆ボイコット)を企画している。それを告知するツイートには「コロシアムを満員にしよう!」「俺たちはここにいる」と謳ってある。
また、スチュー・クラリーのツイートには、「ランダムな平日にコロシアムを満員にするアイデアは、ファンが問題ではないことをMLB機構や世間に示すため」と記されている。
どうやら、1試合限りの試みではないらしい。また、アスレティックスのオーナーを批判していることも窺える。ファンはいるものの、球場に足を運びたくなるチームを作っていない、あるいは作ろうとしていない、ということだろう。
なお、これまでに2度、アスレティックスは移転している。1901年から1954年まではフィラデルフィア・アスレティックス、1955~67年はカンザスシティ・アスレティックスだった。