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レンドーンは観客と和解。出場停止は4試合。その間に大谷の後ろを打つ選手と三塁を守る選手は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
アンソニー・レンドーン(ロサンゼルス・エンジェルス)Apr 1, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

アンソニー・レンドーン(ロサンゼルス・エンジェルス)の出場停止は、4月3日~5日(対シアトル・マリナーズ)と7日(対トロント・ブルージェイズ)の4試合に決まった。処分を受けることになった行動については、「エンジェルスの選手が観客に暴行!? 手を出したのは選手のほう。出場停止の可能性も」で書いたとおりだ。MLB機構は出場停止5試合と発表したものの、MLB機構と選手会が協議の結果、1試合の減少となった。金額は不明ながら、レンドーンは罰金も科されるようだ。

 オレンジ・カウンティ・レジスターのジェフ・フレッチャーやジ・アスレティックのサム・ブラムらによると、レンドーンは揉めた観客と電話で話し、互いに謝罪したという。

 事件を挟み、レンドーンは、開幕戦も2試合目も「4番・三塁」として出場した。打順は、大谷翔平のすぐ後ろだ。4月2日の3試合目は欠場。ハンター・レンフローが4番に入り、三塁はジオ・アーシェラが守った。現在行われている、3日の試合も同様だ。

 レンドーンは、ここまで6打数0安打(犠牲フライで1打線打点)。レンフローは、最初の3試合で13打数1安打だ。1番のテイラー・ウォード(14打数7安打)と2番のマイク・トラウト(11打数4安打)、3番の大谷(12打数4安打)を除くと、3試合を終えた時点で4安打以上は、アーシェラ(12打数5安打)とローガン・オホッピー(10打数4安打)の2人だ。

 アーシェラの5安打はすべてシングルだが、オホッピーはホームランと二塁打が1本ずつ。レンドーンもレンフローも、大谷を「プロテクト」できなければ、彼らに代わって4番に座るのも、ありのような気がする。昨シーズンのスタッツやエンジェルス入団の経緯などは、「エンジェルスの新パターン!? 開幕から3試合とも、同じ選手が先制点を挙げる」で書いた。アーシェラのシーズン本塁打は、2019年の21本が最多。過去2シーズンは、どちらも400打数以上ながら、ホームランは15本に達していない。

 なお、レンドーンとアーシェラ以外には、ブランドン・ドゥルーリーも、通算出場は三塁が最も多い。ただ、ここまでのポジションは、開幕戦と3試合目が一塁、4試合目は二塁(2試合目は欠場)。基本的に、今シーズンは二塁を守る予定だ。一塁手としての出場は、ジャレッド・ウォルシュの出遅れによる。ここまで、相手の先発投手が左腕の試合はドゥルーリー、右腕の試合はジェイク・ラムが一塁を守っている。

 他には、ルイス・レンヒーフォデビッド・フレッチャー、ラム、マット・タイスも、メジャーリーグで三塁を守ったことがある。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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