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エンジェルスの選手が観客に暴行!? 手を出したのは選手のほう。出場停止の可能性も

宇根夏樹ベースボール・ライター
アンソニー・レンドーン(ロサンゼルス・エンジェルス)Oct 3, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨シーズンに続き、ロサンゼルス・エンジェルスは、今シーズンも黒星スタートとなった。3月30日、1対2でオークランド・アスレティックスに敗れた。

 問題の事件は、エンジェルスの選手たちが、オークランド・コロシアムのスタンドにある通路を引き上げていく途中に起きた。アンソニー・レンドーンは、アスレティックスのキャップをかぶった観客の服を掴んで引っ張り、言葉をやりとりした後、最後に左手で観客を叩こうとして空振りし、去っていった。

 ちなみに、この日、レンドーンが喫した2三振は、1打席目が見逃し、4打席目は空振りだった。

 ロサンゼルスのスポーツ・ラジオ局、KLACの番組「ペドロ・アンド・マネー・ショウ」のツイートに、事件の映像がアップされている。

 どうやら、観客の言葉が発端だったらしい。レンドーンは観客の服を掴みながら「俺のことをビッチと呼んだだろ?」と言っている。それに対し、観客は首を横に振っている。

 いずれにせよ、手を出したのは、観客ではなくレンドーンだ。ESPNなどによると、エンジェルスは何もコメントを出していないが、MLB機構はこの一件を調査するという。レンドーンは、出場停止や罰金などの処分を科される可能性もありそうだ。

 昨シーズン、6月26日に乱闘が起きた際、故障者リストに入っていたレンドーンは、右手にギプスをはめたまま、そこに加わり、5試合の出場停止となった。

 今シーズンは、7年2億4500万ドルの契約4年目だ。過去2シーズンとも故障に泣かされ、バットも湿りがちだったものの、今春のエキシビション・ゲームでは、打率.500(36打数18安打)、2本塁打、5二塁打とよく打っていた。

 レギュラーの三塁手としてだけでなく、大谷翔平のすぐ後ろを打ち、大谷をプロテクトするという意味においても、レンドーンはエンジェルスに不可欠な選手だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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