同点の9回裏、2死満塁のピンチを救ったのは、ルーキーではなくルールだった!?
2月25日、ボストン・レッドソックスとアトランタ・ブレーブスが対戦したエキシビジョン・ゲームは、予想外の幕切れを迎えた。
9回表が終わった時点では、レッドソックスが6対3とリードしていた。そこから、ブレーブスが同点に追いつく。2死ながら、なおも満塁。カウントは3-2となった。ヒットが出ればもちろん、押し出しの四球でも、ブレーブスのサヨナラ勝ち、レッドソックスのサヨナラ負けだ。
打席にはカル・コンリー、マウンドにはロバート・クウィアトコウスキーがいた。どちらもまだメジャーデビューしておらず、レギュラーシーズンでもポストシーズンでもないが、なかなかの場面だ。
けれども、次の投球はなかった。コンリーは、打席で構えるまでに時間を費やしすぎた。今年から導入されたルールには、こうある。ピッチ・クロックのカウントが始まってから8秒以内に、打者は打席で構えなければならない。球審が宣告した「オートマティック・ストライク」により、コンリーは三振を喫し、同点のまま、試合終了となった。
レッドソックスのキーケー・ヘルナンデス――この試合に出場していなかった――は、こうツイートした。「ピッチ・クロックがピンチを救ってくれた!」
こうしたことは、レギュラーシーズンでも起こり得る。コンリーのような「オートマティック・ストライク」の三振により、完全試合が達成される可能性もあるということだ。なお、クウィアトコウスキーが投球までに20秒を超えていた場合は、「オートマティック・ボール」が宣告されていた。走者がいない時は15秒以内だ。