同性愛をカミング・アウトした選手は、メジャーリーガーになれるのか
2月19日、シカゴ・ホワイトソックスのマイナーリーガー、アンダーソン・コマースは、同性愛者であることをインスタグラムでカミング・アウトした。これに対し、ホワイトソックスは、コマースをサポートすると声明を出した。それによると、寝耳に水の知らせではなく、昨年、コマースから聞いていたという。
グレン・バークやビリー・ビーンのように、引退後にゲイだと公表した、元メジャーリーガーはいる。ちなみに、ビーンは、「マネー・ボール」で有名なビリー・ビーンとは別人だ。1987~89年と1993~95年に出場272試合。1992年には、わずか7試合ながら、近鉄バファローズでプレーした。バークは、1976~79年にメジャーリーグで225試合に出場した。
ただ、カミング・アウトした後、メジャーリーグでプレーした選手は、まだいない。
例えば、2015年の夏、ミルウォーキー・ブルワーズ傘下のルーキー・クラスにいたデビッド・ベンソンは、ミルウォーキー・ジャーナル・センティネルの紙上で、同性愛を公表した。ベンソンがプレーしたのは、2016年までだ。昨年の夏には、ソロモン・ベイツも、インスタグラムで同性愛を公にしている。昨年、ベイツはサンフランシスコ・ジャイアンツ傘下のAAにいたが、公表は解雇の数日後。残りのシーズンは、独立リーグで投げた。来月、ベイツは26歳となる。
ベイツと同じく、コマースもプロスペクトとは言い難い。2016年の夏にホワイトソックスと契約を交わし、2021年までは外野手としてプレーしていたが、昨年から投手に転向。ルーキー・クラスで11試合に登板し、11.1イニングで奪三振率10.32と与四球率8.74、防御率6.35を記録した。
もっとも、ベイツとコマースを比べると、現時点におけるメジャーデビューの可能性は、メジャーリーグの球団に在籍している分、コマースのほうが高い。年齢も若く、まだ時間はある。投手としては、まだスタートを切ったばかりだ。ここから伸びれば、数年後にはメジャーリーグのマウンドに上がっているかもしれない。