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前・千葉ロッテのマーティンはマリナーズの開幕ロースターに入れるのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
レオネス・マーティン Jul 20, 2016(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 レオネス・マーティンは、シアトル・マリナーズへ戻り、メジャーリーグ復帰をめざす。シアトル・タイムズのライアン・ディビッシュによると、ノン・ロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)として、スプリング・トレーニングに参加するという。

 マリナーズに在籍するのは、今回が2度目だ。2015年のオフに、アンソニー・バス(現トロント・ブルージェイズ)とともにテキサス・レンジャーズからマリナーズへ移り、2017年の夏にシカゴ・カブスへ移籍するまで、計177試合に出場。打率.234と出塁率.291、18本塁打と30盗塁を記録した。最後にメジャーリーグでプレーしたのは、4年前の2019年だ。この年の夏、千葉ロッテ・マリーンズに入団した。来月、マーティンは35歳の誕生日を迎える。

 マリナーズのセンターには、昨年の新人王、フリオ・ロドリゲスがいる。28本塁打と25盗塁などのスタッツもさることながら、すでにチームの顔となった感もある。

 ライトを守るのは、11月のトレードでトロント・ブルージェイズから移籍した、テオスカー・ヘルナンデスだ。過去2年は、2021年が32本塁打と出塁率.346、2022年は25本塁打と出塁率.316。マリナーズとしては、一昨年と同水準のスタッツを期待しているはずだ。

 レフトは、ジャレッド・ケルニックAJ・ポロック、あるいは2人の併用が見込まれる。左打者のケルニックは、まだブレイクしていないが、ロドリゲスと同じくらいのトップ・プロクペクトと目されていた。右打者のポロックは、35歳のベテランだ。左投手に強い。

 DHは、確定していないものの、内野手のトミー・ラステラが有力だ。さらに、控えとして、内外野を守るディラン・ムーアサム・ハガティがロースターに入れば、あとの野手は、捕手2人とレギュラーの内野手4人だろう。

 マーティンが開幕ロースターに入る可能性は低い。そう言わざるを得ない。

 そのままマリナーズに残り、傘下のAAAでプレーした場合の話だが、シーズン途中の昇格も、容易ではなさそうだ。

 過去2年と同じように、ケルニックが途中でマイナーリーグへ降格しても、代わって昇格する候補には、いずれも25歳前後の3人、テイラー・トラメルケイド・マーロウザック・デローチらがいる。いずれも、左打ちの外野手という点は、ケルニックだけでなく、マーティンとも共通する。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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