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シーズン200奪三振以上の投手が、今世紀0人の球団は…。山本由伸は過去2年とも200奪三振以上

宇根夏樹ベースボール・ライター
山本由伸 August 4, 2021(写真:ロイター/アフロ)

 過去2年とも、山本由伸(オリックス・バファローズ)は、200以上の三振を奪っている。2021年が206奪三振、2022年は205奪三振だ。

 シーズン200奪三振以上は、今世紀に入ってから、14人の投手が計28度記録している。松坂大輔杉内俊哉ダルビッシュ有(当時・北海道日本ハム・ファイターズ/現サンディエゴ・パドレス)、則本昂大(東北楽天ゴールデンイーグルス)が4度。井川慶と山本は2度だ。

 3年以上続けて200奪三振以上は、2008~10年に3年連続の杉内と、2014~17年に4年連続の則本しかいない。山本が今年も200奪三振以上なら、今世紀3人目となる。

 ちなみに、ダルビッシュは、2009年の167奪三振を挟み、2007~08年と2010~11年のどちらも、2年連続200奪三振以上を記録した。2012年からはメジャーリーグで投げ、2012~13年、2017年、2019年に、200以上の三振を奪っている。松坂の200奪三振以上は、日本プロ野球時代が2001年、2003年、2005~06年、メジャーリーグ時代は2007年の1度だ。

 なお、今世紀の200奪三振以上は、リーグによって差がある。パ・リーグは10人が計23度、セ・リーグは4人が計5度だ。

筆者作成
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 しかも、セ・リーグの5度のうち4度は、阪神タイガースの投手が記録している。2002年と2004年の井川、2014年のランディ・メッセンジャー、2015年の藤浪晋太郎(現オークランド・アスレティックス)だ。残る1度、2018年の菅野智之(読売ジャイアンツ)はちょうど200奪三振なので、あと1奪三振少なければ、阪神を除く5球団は、今世紀の200奪三振以上がここまで0人となっていた。

 一方、パ・リーグで今世紀の200奪三振が0人の球団は、千葉ロッテ・マリーンズだけだ。1994~95年に2年続けて239奪三振の伊良部秀輝を最後に、途絶えている。セ・リーグの皆無は6球団中4球団なので、いないほうが多いが、パ・リーグは6球団中1球団だ。

 もっとも、千葉ロッテのブランクに終止符が打たれる日は近いかもしれない。昨年、佐々木朗希は、129.1イニングで173三振を奪った。奪三振率は12.04。今年も昨年とまったく同じペースなら、149.2イニングで200奪三振に到達する。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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