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村上宗隆の「最初の5年に160本塁打」は誰と並ぶ歴代何位!? 最多は215本の…

宇根夏樹ベースボール・ライター
村上宗隆 November 14, 2022(写真:つのだよしお/アフロ)

 村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)は、これまでに160本のホームランを打っている。各シーズンの本数は、2018年が1本、2019年が36本、2020年が28本、2021年が39本、2022年は56本だ。

 出場した試合数や打数を問わず、一軍でプレーした最初の5シーズンに150塁打本塁打以上は、見落としがなければ、20人を数える。アレックス・カブレラタイロン・ウッズランディ・バースの3人は、200本塁打以上だ。最初の5シーズンに、それぞれ、215本塁打、205本塁打、200本塁打を記録した。

筆者作成
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 村上の160本塁打は、オレステス・デストラーデマット・ウインタースの2人と並び、歴代12位に位置する。

 デストラーデの場合、5シーズンは連続ではない。1989年から1992年まで、西武ライオンズで4シーズンを過ごした後、メジャーリーグへ戻り、1995年に再び西武でプレーした。1989年の32本、1990年の42本、1991年の39本、1992年の41本に、1995年の6本を合わせ、5シーズンで160本だ。ちなみに、1993年と1994年は、フロリダ・マーリンズで20本塁打と5本塁打を記録した。日本プロ野球の前にメジャーリーグで打ったホームランは、1988年の1本だった。

 ウインタースは、日本ハム・ファイターズで160本のホームランを打った。1990年が35本、1991年が33本、1992年と1993年が35本ずつ、1994年は22本だ。そして、選手生活を終えた。メジャーリーグでは、1989年に2本塁打だ。ウインタースは、1978年のドラフト全体24位。その前に指名された23人のうち、全体1位のボブ・ホーナーと全体2位のロイド・モスビー、全体18位のレックス・ハドラーも、日本プロ野球でプレーした。ハドラーとウインタースは、ニューヨーク・ヤンキースがこの年に指名した、最初の2人だ。

 また、トニー・ソレイタは、5シーズンではなく、4シーズンで155本塁打を記録した。メジャーリーグで、1968年と1974~79年の7シーズンに50本のホームランを打った後、1980年から1983年まで、日本ハムで過ごした。

 デストラーデ、ウインタース、ソレイタだけでなく、20人中17人は、日本プロ野球の球団に在籍する前に、メジャーリーグでプレーしている。あとの3人のうち、タイロン・ウッズはメジャーデビューしていないものの、横浜ベイスターズに入団する前は、韓国で5シーズンを過ごし、174本塁打を記録した。プロ1年目から5年目までの5シーズンに、日本プロ野球で150本塁打以上は、163本の清原和博と160本の村上だけということになる。

 なお、原辰徳は、最初の5シーズンに148本のホームランを打っている。各シーズンの本数は、1981年が22本、1982年が33本、1983年が32本、1984年が27本、1985年は34本だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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