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各球団の「シーズン本塁打トップ3」。東京ヤクルトは、バレンティン、村上、ペタジーニ&岩村

宇根夏樹ベースボール・ライター
村上宗隆 JULY 31, 2021(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 昨年、東京ヤクルト・スワローズの村上宗隆は、56本のホームランを打った。この本数は日本プロ野球の歴代2位ながら、東京ヤクルトの球団記録ではない。こちらも2位だ。いずれも、2013年に60本塁打のウラディミール・バレンティンに次ぐ。

 東京ヤクルトの3位は、1999年のロベルト・ペタジーニと2004年の岩村明憲だ。彼らの44本塁打は、バレンティンに更新されるまでは球団で最も多く、村上に追い抜かれるまでは球団2位だった。

 各球団のシーズン本塁打トップ3は、以下のとおり。

筆者作成
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 山本浩二は、広島東洋カープのトップ3を独占している。1977年、1978年、1980年に、ホームランを44本ずつ打った。ちなみに、球団記録ではないが、メジャーリーグでは、アダム・ダンが2005~08年に40本塁打を4シーズン続けている。40本以上ではなく、各シーズンとも40本ちょうどだ。

 広島東洋のシーズン40本塁打以上は、8度のうち5度が山本。3度の44本塁打に加え、1979年と1981年に、それぞれ42本塁打と43本塁打を記録している。他の3人は、40本塁打のエイドリアン・ギャレット(1978年)とグレッグ・ラロッカ(2004年)に、43本塁打の新井貴浩(2005年)だ。広島東洋のトップ3は、どの球団よりも長い間、変動がない。

 山本と同じように、アレックス・カブレラも、埼玉西武ライオンズのトップ3を占める。日本プロ野球1年目の2001年から、3シーズン続けて49本塁打以上を記録した。カブレラに次ぐ、埼玉西武の4位は、48本塁打の中村剛也(2009年、2011年)だ。

 一方、タイロン・ウッズは、複数の球団でトップ3にランクインしている。2006年の47本塁打が中日ドラゴンズの1位、2004年の45本塁打は横浜DeNAベイスターズの2位だ。各シーズンの開幕時点で言うと、2007年と2008年は、両球団の球団記録を保持していた。

 複数の球団でトップ3に名を連ねるのは、ウッズだけではない。タフィー・ローズは、2001年の55本塁打と2003年の51本塁打が大阪近鉄バファローズの1位と2位、2007年の42本塁打はオリックス・バファローズの2位タイだ。

 なお、大阪近鉄の3位には、1989年に49本塁打のラルフ・ブライアントが位置する。この49本のうち、最後の4本は、10月12日のダブルヘッダーで4打数続けて打ったものだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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