Yahoo!ニュース

13年3億5000万ドルの大型契約が白紙に戻る!? 予定の入団会見が延期される

宇根夏樹ベースボール・ライター
カルロス・コレイア(左)とビリー・ハミルトン Sep 29, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地、オラクル・パークでは、12月20日にカルロス・コレイアの入団会見が行われることになっていた。

 今オフ、コレイアとジャイアンツは、13年3億5000万ドルの契約で合意に達した。この総額は、史上4位に位置する。マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)の12年4億2650万ドル、ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)の12年3億6500万ドル、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)の9年3億6000万ドルに次ぐ。遊撃手では史上最高額だ。フランシスコ・リンドーア(ニューヨーク・メッツ)の10年3億4100万ドルを上回った。

 けれども、会見は、開始予定の数時間前に延期となった。APのロナルド・ブラムによると、コレイアの身体状態が理由だという。風邪や新型コロナウイルスの感染により、会見に出席できないということではないらしい。

 2015年のメジャーデビュー以降、コレイアは、故障者リストに7度入っている。そのうちの2度は、今シーズンだ。150試合以上に出場したシーズンは、2016年の1度しかない(2020年は、60試合中58試合に出場)。

 ジャイアンツは、コレイア(と代理人のスコット・ボラス)に、契約の見直しを持ちかけるかもしれない。最悪の場合、白紙に戻る可能性も皆無ではないだろう。

 昨オフ、ヒューストン・アストロズからFAになったコレイアは、ミネソタ・ツインズと3年1億530万ドルの契約を交わした。そして、今オフ、契約についていたオプト・アウトの権利を行使し、再びFA市場に出た。昨オフに長期契約を得られなかったのは、やはり、コレイアの故障歴がネックになったと思われる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事