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7年前にマクガフと同じチームにいて、日本プロ野球でもプレーしたのは6人。MLB→NPB→MLBは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
スコット・マクガフ August 4, 2021(写真:ロイター/アフロ)

 東京ヤクルト・スワローズを退団したスコット・マクガフが、アリゾナ・ダイヤモンドバックスに入団した。ファンサイデッドのロバート・マリーによると、契約は2年625万ドル。3年目の2025年は、400万ドル(解約金75万ドル)の相互オプションだという。

 今から7年前、マクガフは、マイアミ・マーリンズのリリーバーとして――主にモップ・アップ(敗戦処理)として――6試合に登板した。今のところ、メジャーリーグで投げたのは、この2015年だけ。6.2イニングで自責点7、防御率は9.45だ。

 2015年にマーリンズでプレーした51人のなかに、前後を問わず、日本プロ野球を経験している選手は、マクガフ以外に6人いる。その一人は、イチローだ。

 ケーシー・マギーは、前後のどちらも、日本プロ野球でプレーした。2013年が東北楽天ゴールデンイーグルス、2017~18年は読売ジャイアンツだ。MLB(2008~12年)→NPB(2013年)→MLB(2014~16年)→NPB(2017~18年)という動きになる。

 2014年に東京ヤクルトで投げたクリス・ナーブソンは、MLB(2006,09~13年)→NPB(2014年)→MLB(2015~16年)だ。

 あとの3人は、2016年以降に日本プロ野球でプレーした。エリック・コーディエは、2016年にオリックス・バファローズで13登板。ジャスティン・ボーアは、2020年に阪神タイガースで出場99試合。アデイニー・エチェバリアは、2021~22年に千葉ロッテ・マリーンズで計155試合に出場し、今オフ、自由契約となった。

 3人とも、ここまではMLB→NPBだ。コーディエは、2017年1月にボストン・レッドソックスとマイナーリーグ契約を交わし、AAAで6試合に登板したところで解雇された。その後は、プレーしていないようだ。ボーアは、2021年の開幕直前にサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナーリーグ契約。2021年はAAAと韓国、2022年はメキシカン・リーグで過ごした。ボーアもエチェバリアも、今オフの動きは、まだ見えてこない。

 マクガフは、契約からもわかるとおり、故障に見舞われない限り、開幕かその直後に8年ぶりのメジャーリーグ復帰を果たし、MLB→NPB→MLBとなるはずだ。役割はまだ不透明だが、ダイヤモンドバックスはクローザーが確定しておらず、マクガフにも可能性はある。

 なお、マクガフを起用するトーリ・ルベロ監督は、2000年にヤクルト――登録名はトレイ・ロブロ――で29試合に出場している。ルベロは、ヤクルトを最後に選手生活を終え、翌年からコーチとなった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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