エンジェルスはトレードで獲得した三塁手に遊撃を守らせる!? ベラスケスやフレッチャーの立場は…
ロサンゼルス・エンジェルスは、マイナーリーガーの投手、アレハンドロ・ヒダルゴと交換に、ミネソタ・ツインズからジオ・アーシェラを獲得した。
アーシェラは、31歳の三塁手だ。今シーズン、三塁を守った1144.2イニングは、両リーグで7番目、ア・リーグでは4番目に多い。ツインズのレギュラー三塁手だったということだ。
エンジェルスの三塁には、アンソニー・レンドーンがいる。ここ2年は故障がちだが、その前の4年は、いずれもシーズンOPS.900以上を記録した。来シーズンは、7年2億4500万ドルの契約4年目。6月上旬に33歳となる。
一方、アーシェラは、2019~20年に2年続けてOPS.850以上ながら、ここ2年のOPSは.770に届いていない。規定打席に達したのは、メジャーリーグ7年目の今シーズンが初めてだ。
エンジェルスは、レンドーンが健康でいる限り、アーシェラに遊撃を守らせるつもりでいるのだろう。アーシェラは、内野4ポジションに加え、レフトを守ったこともあるが、メジャーリーグで通算25イニング以上は、4350.1イニングの三塁と288.0イニングの遊撃だけだ。
遊撃にアーシェラ、三塁にレンドーン、一塁にジャレッド・ウォルシュが並ぶと、残る内野のポジションは二塁のみ。このままいくと、デビッド・フレッチャーとルイス・レンヒーフォの2人はアクティブ・ロースターに入るものの、アンドルー・ベラスケスはマイナーリーグで開幕を迎えそうだ。いくら守備がよくても、ベラスケスの出塁率は、あまりにも低すぎる。
フレッチャーとレンヒーフォは、二塁手と控えの内野手かその逆、あるいは二塁で併用されるのではないだろうか。出塁率は、どちらも同水準だ。ベラスケスほどではないが、彼らの出塁率も低い。また、フレッチャーは、空振りが少ないものの、パワーはないに等しい。レンヒーフォは、8月と9月にホームランを6本ずつ打ったが、どちらの月も出塁率は.280に届かなかった。
今オフのFA市場には、カルロス・コレイア、トレイ・ターナー、ザンダー・ボガーツ、ダンズビー・スワンソンといった遊撃手が出ている。だが、今のエンジェルスには無縁の存在だ。球団を売ろうとしているのに、大枚を叩いて選手と契約を交わすとは考えにくい。