この選手が「サヨナラ安打を打たずにサヨナラ勝ちの打点を挙げる」のは今月2度目
8月27日、タイラー・オニール(セントルイス・カーディナルス)は、1試合に3度出塁した。いずれも四球だ。2回裏と4回裏に続き、最後は、9回裏、1死満塁の場面。この押し出し四球は、カーディナルスにサヨナラ勝ちをもたらした。
11日前の8月16日に、オニールは、こちらもサヨナラ勝ちとなる押し出し死球を記録している。9回裏、無死満塁の場面だ。ESPNスタッツ&インフォによると、打点が公式記録となった1920年以降、同じ月にサヨナラ死球とサヨナラ四球は、オニールが初めてだという。
オニールは、メジャーリーグ5年目のカナディアンだ。今シーズンは、故障者リストに2度入り、成績も振るわない。79試合に出場し、9本塁打と9盗塁、OPS.662にとどまっている(8月27日時点)。だが、レフトの守備に優れ、過去2シーズンはいずれもゴールドグラブを受賞。昨シーズンは、オフェンスでもブレイクし、34本塁打と15盗塁、OPS.912を記録した。
2週続けてサヨナラ勝ちの打点を挙げたことが、復調につながるかどうかはわからない。どちらも、ヒットを打ったわけではない。それでも、このサヨナラ死球とサヨナラ四球は、「カーディナル・ウェイ」の体現という見方もできなくはない。
あるいは、単に投手のコントロールが定まらず、そこにオニールが立て続けに遭遇しただけかもしれない。サヨナラ与死球はディネルソン・ラメット(コロラド・ロッキーズ)、サヨナラ与四球はケンリー・ジャンセン(アトランタ・ブレーブス)が記録した。
なお、オニールのサヨナラ打点は、通算3度目だ。1度目の2018年9月22日は、10回裏の2死走者なしから、ホームランを打った。相手の投手は、マーク・マランソン(当時サンフランシスコ・ジャイアンツ/現アリゾナ・ダイヤモンドバックス)だった。