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大谷翔平と野茂英雄の「4登板連続10奪三振以上」は、どちらも計46奪三振

宇根夏樹ベースボール・ライター
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月13日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、ヒューストン・アストロズを相手に6イニングを投げ、12三振を奪った。

 その前の3登板も、大谷の奪三振は二桁に達している。6月22日が13奪三振、6月29日が11奪三振、7月6日は10奪三振だ。メジャーリーグで4登板続けて二桁奪三振を記録した日本人投手は、それまで、1995年の野茂英雄しかいなかった。

筆者作成
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 当時の野茂はメジャーリーグ1年目の26歳、今シーズンの大谷はメジャーリーグ5年目の27~28歳――ストリーク中に誕生日を迎えた――ながら、6月下旬にこのストリークをスタートさせたことは共通する。4登板の3試合目だけがアウェーという点は同じだ。野茂は、3試合続けて二桁奪三振を記録した後、オールスター・ゲームの登板――2イニングで奪三振3、被安打1、失点0――を挟み、ストリークを4登板に伸ばした。大谷は、オールスター・ブレイク直前の4登板だ。

 また、4登板で奪った三振の合計は、どちらも46だ。大谷のほうが7.1イニング少なく、奪三振率は12.18と15.53となる。一方、与四球は野茂が9、大谷は7だが、与四球率は2.38と2.36。ほとんど変わらない。それぞれの防御率は、0.53と0.34だ。

 なお、二桁奪三振のストリークは、2019年にゲリット・コール(当時ヒューストン・アストロズ/現ニューヨーク・ヤンキース)が記録した、9登板連続が最も長い。1995年の野茂は、7月20日の登板が、8イニングを投げて9奪三振、2失点。あと一歩のところで二桁奪三振に届かず、ストリークは途切れた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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