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大谷翔平の1試合8打点は、10打点と9打点を含め、エンジェルス史上7人目。その試合に負けたのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Jun 21, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月21日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、1試合8打点を記録した。6回裏にホームランで3打点、7回裏に犠牲フライで1打点、9回裏にホームランで3打点、11回裏に犠牲フライで1打点だ。

 1試合8打点以上は、エンジェルス史上7人目(大谷以外は9イニング)。2007年8月21日に10打点を挙げた、ギャレット・アンダーソン以来だ。その3年前の2004年6月2日には、ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)の父、ブラディミール・ゲレーロが1試合9打点を記録しているので、大谷の1試合8打点は、他4人と並ぶ、球団3位タイということになる。大谷の前に1試合8打点以上の6人は、いずれも記録した時点で、球団1位あるいは1位タイに位置した。

筆者作成
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 ただ、大谷が8打点を挙げたにもかかわらず、エンジェルスは、11対12でカンザスシティ・ロイヤルズに敗れた。大谷の打点によるスコアの推移は、それぞれ、1対6→4対6、5対7→6対7、7対10→10対10、10対12→11対12だ。エンジェルスは、それ以外の得点も含め、一度もリードすることなく終わった。

 8打点以上の選手がいながら、エンジェルスが試合に勝てなかったのは、リー・トーマスが8打点を記録した1961年9月5日(ダブルヘッダー2試合目)に続く、2度目だ。球場は違うものの、61年前のこの試合も、エンジェルスはロイヤルズに敗れている。スコアも似ていて、12対13だ。8回表にトーマスの3本目のホームランで9対11→12対11と逆転したものの、9回裏の2死二塁からホームランを喫した。

 大谷とは順序が逆だが、トーマスも日本プロ野球でプレーしている。1969年に南海ホークスで109試合に出場し、12本塁打と50打点を記録した。

 大谷とトーマスを除く5人は、ロイヤルズ以外のチームを相手に8打点以上を挙げた。5人とも、日本プロ野球ではプレーしていない。

 なお、マイク・トラウトは、2019年6月19日の7打点が最も多い。ちなみに、この試合は、エンジェルスが11対6で勝利を収めた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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