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登板中の投手が、味方のコーチと怒鳴り合う。口論の原因は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ランス・リン(シカゴ・ホワイトソックス)Jun 13, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月13日、ランス・リン(シカゴ・ホワイトソックス)は、今シーズン最初のマウンドに上がった。

 開幕直前に右膝を痛めたリンは、手術を受けて故障者リストに入っていた。それまでの10シーズンの通算成績は、115勝77敗、防御率3.48。過去3シーズンはいずれもサイ・ヤング賞の選考で票を得て、5位、6位、3位にランクインしている。昨シーズンは、9年ぶり2度目のオールスター・ゲーム選出も果たした。

 リンは、1回裏に2点を取られて同点に追いつかれ、2回裏の1失点で逆転された。2回裏を終え、ダグアウトへ戻ったリンは、3回表の攻撃が始まる前に、三塁コーチのジョー・マクユーイングと口論を始めた。マクユーイングがコーチャーズ・ボックスへ行く直前だ。どちらも手を出しはせず、チームメイトや他のコーチが止めに入るような事態には至らなかったが、かなり激しい調子だった。

 試合後、口論について、リンは、シカゴ・サンタイムズのダリル・バン・スハウウェンらに語った。それによると、原因はステーキ。マクユーイングがフィレを推したが、リンはリブアイ(リブロース)のほうが好きなので、言い合いになったという。

 内野の守備シフトを巡る口論だったというのが、真相ではないだろうか。

 リンは、その後の2イニングを無失点で切り抜け、5回裏の2人目に二塁打を打たれたところで、マウンドを降りた。試合は、ホワイトソックスが9対5で勝利を収めた。

 似たようなことは、昨シーズン、ニューヨーク・メッツでもあった。それについては、こちらで書いた。

「二遊間デュオが「試合中に口論」。見かけた動物がネズミなのかアライグマなのかを巡って…!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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