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大谷翔平が登板した試合で「大型連敗」が止まったのは、今回が初めてではなく…

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Jun 9, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月9日、ロサンゼルス・エンジェルスの連敗は14で止まった。「2番・投手&DH」として出場した大谷翔平は、5回表に1点を取られたものの、その裏に逆転2ラン本塁打を打ち、7イニングを投げた。エンジェルスは、6回裏にアンドルー・ベラスケスの3ラン本塁打でリードを広げ、5対2で勝利を収めた。

 エンジェルスの14連敗は、昨年8月にボルティモア・オリオールズが19連敗を記録して以来の長さだ。この時も、連敗が止まったのは、大谷が登板した試合だった。

 今回の連敗ストップとは、逆のパターンだ。20連敗にリーチがかかっていたオリオールズは、大谷から3本のホームランを打ち、4点を挙げた。打者としての大谷は、4打数0安打、3三振に終わり、6回裏のマウンドには上がらなかった。

 もっとも、大谷がリリーフ投手と交代した時、オリオールズは4対6とリードされていた。7回裏に1点を返し、8回裏に5点を挙げ、10対6で白星を挙げた。なので、大谷に黒星はついていない。

 なお、エンジェルスの連敗が止まり、継続中の最長は、オークランド・アスレティックスの9連敗となった。こちらの連敗スタートは、エンジェルスの5日後、5月30日だ。今シーズン、アスレティックスは、4月から5月にかけても、9連敗を記録している。現在の連敗は、9試合とも5得点以上はなく、4得点も2試合だけ。あとの7試合は、2得点以下だ。

 エンジェルスとアスレティックスは、どちらもア・リーグ西地区のチームだが、次に対戦するのは、8月2日~4日だ。大谷は、この3試合のいずれかに登板するかもしれないが、現在の連敗はそれまでに止まっているだろう。1900年以降の最長は、1961年にフィラデルフィア・フィリーズが記録した23連敗だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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