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防御率36.00の名選手2人のうち、一方は防御率を18.00とする。もう一方も2度目のマウンドへ!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
アルバート・プーホルス(左)とヤディアー・モリーナ Jun 7, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月8日、ヤディアー・モリーナ(セントルイス・カーディナルス)は、5月22日に続き、キャリア2度目のマウンドに上がった。初登板は1イニングで4点を取られたが、今回は2安打を喫しながらも、無失点で1イニングを投げ終えた。防御率は36.00から18.00へ。初の奪三振も記録した。

 モリーナは、来月に40歳となる捕手だ。今シーズン限りで引退し、将来は殿堂入りするだろう。カーディナルスでは、42歳のアルバート・プーホルスも、5月15日に投手としてデビューしている。こちらも、プレーするのは今シーズンが最後となる見込み。殿堂入りは、モリーナ以上に間違いない。

 プーホルスも、1イニングを投げて4失点(自責点4)だったので、前日までの防御率は2人とも36.00で並んでいた。もしかすると、プーホルスは、モリーナに負けじと再び登板するかもしれない。奪三振も、まだゼロだ。ちなみに、被本塁打は2本ずつだ。

 カーディナルスは、ペナント・レースから脱落し、彼らの「思い出作り」に励んでいるわけではない。6月8日は大敗したものの、それでも貯金は7。ナ・リーグ中地区首位のミルウォーキー・ブルワーズと0.5ゲーム差の2位にいて、各地区1位の3チームを除いたワイルドカード・レースでは2番手に位置する。

 ポストシーズンへ進み、ワールドチャンピオンになれば、モリーナとプーホルスにとっては、選手生活における最高のエンディングになるだろう。彼らは、2006年と2011年に、ワールドシリーズ優勝をともに味わっている。モリーナは、カーディナルス一筋に過ごしてきた。プーホルスは、2011年のオフにカーディナルスを去り、ロサンゼルス・エンジェルスとロサンゼルス・ドジャースを経て、今シーズンからカーディナルスに戻ってプレーしている。

 なお、カーディナルスのオリバー・マーモル監督は、2人よりも若い。来月で36歳だ。選手だった当時、カーディナルスに在籍していたのは、マーモルも同じだが、メジャーデビューすることはできなかった。主に遊撃と二塁を守り、登板はしていない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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