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48歳の投手がメジャーリーグ復帰に意欲。あと3勝で通算250勝、あと数日で49歳

宇根夏樹ベースボール・ライター
バートロ・コローン Jun 26, 2016(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 バートロ・コローンは、選手としてのキャリアに、まだ終止符を打っていない。Z101デジタルのヘクター・ゴメスは、5月20日にこんなツイートを発した。

 コローンは、5月24日に49歳の誕生日を迎える。メジャーリーグで投げたのは、4年前の2018年が最後だ。前世紀の1997年にデビューしたコローンは、全休の2010年を挟み、21シーズンに、247勝188敗、防御率4.12を記録した。

 ロサンゼルス・エンジェルス時代の2005年には、リーグ最多の21勝を挙げ、防御率は8位の3.48ながら、サイ・ヤング賞を受賞した。また、通算247勝は、ドミニカン最多だ。2人の殿堂投手、243勝のホアン・マリシャルと219勝のペドロ・マルティネスを上回る。

 2019~20年はプレーしていないが、昨シーズンは、メキシカン・リーグで先発投手として11試合に登板し、6勝2敗、防御率4.55を記録した。

 ゴメスのツイートによると、コローンは、ニューヨーク・メッツからの申し出を望んでいるという。2014年から2016年までを過ごしたメッツでは、3シーズンとも190イニング以上を投げて4.20未満の防御率を記録しただけでなく、「ビッグ・セクシー」と呼ばれ、人気も博した。

 数日前に「シャーザーだけでなく、デグロームと開幕投手のメギルも離脱中。メッツのローテーションは崩壊するのか」で書いたとおり、メッツでは、先発投手の離脱が相次いでいる。

 一方、ミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)は、ゴメスのツイートを受ける形で報じたFOXスポーツのインスタグラムに、「デトロイトでは6人の先発投手が故障している」とコメントし、その後ろに泣き顔の絵文字を3つ並べた。ちなみに、カブレラは、39歳のベネズエランだ。コローンとチームメイトになったことはない。

 メッツとタイガースのどちらも――あるいはその他の球団も――コローンに契約を申し出るかどうかはわからない。そうする可能性は、高くはないだろう。ただし、まったくないとは言いきれない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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