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エンジェルスが「開幕30試合で19勝」は何年ぶり!? 現監督は前回もチームにいたが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョー・マッドン監督(ロサンゼルス・エンジェルス)May 2, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・エンジェルスは、5月8日にシーズン30試合目を終えた。ここまでは、19勝11敗を記録している。ア・リーグの15チーム中、開幕から30試合の白星がエンジェルスを上回るのは、5月9日の試合に勝って20勝8敗とした、ニューヨーク・ヤンキースだけだ。他の13チームは、いずれも、30試合以下で11敗以上を喫している。

 エンジェルスが開幕30試合で19勝以上を挙げたのは、20勝10敗の2004年以来だ。18年ぶりとなる。当時の監督は、マイク・ソーシア。現監督のジョー・マッドンは、ソーシアの下でベンチ・コーチを務めていた。マッドンは、タンパベイ・デビルレイズ/レイズ(2006~14年)とシカゴ・カブス(2015~19年)で采配を振った後、エンジェルスへ戻ってきた。

 開幕30試合で20勝は、エンジェルスのベスト・レコードだ。1970年と並ぶ。この2度――1961~2022年の62シーズンで2度なので、その割合は3.2%――を含め、開幕30試合で19勝以上は、今シーズンが8度目(12.9%)。また、開幕30試合で18勝以上、その時点で勝率.600以上は、4年ぶり15度目(24.2%)だ。

筆者作成
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 今シーズンを除く、これらの14シーズン中、ポストシーズン進出は4度。開幕30試合で19勝11敗の1982年と20勝10敗の2004年に、どちらも18勝12敗の2005年と2008年がそうだ。14分の4=28.6%なので、それほど多くはない。好スタートとはいえ、レギュラーシーズンは5分の1も終わっておらず、あと132試合が残っている。

 その一方で、エンジェルスがポストシーズンへ進んだ10度のなかに、30試合を終えた時点で負け越していたシーズンは、一度もない。開幕30試合で勝率.600未満(17勝以下)ながらポストシーズン進出の6度は、1979年と2007年が17勝13敗、1986年と2009年が16勝14敗、2002年と2014年は15勝15敗だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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