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開幕10試合で2本のグランドスラムを打つ。満塁本塁打のシーズン記録は6本

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)Apr 20, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月20日のダブルヘッダー1試合目に、ホゼ・ラミレス(クリーブランド・ガーディアンズ)は、満塁本塁打を打った。この日は、ガーディアンズの開幕10試合目と11試合目。ラミレスは、開幕5試合目にも、満塁の場面でホームランを打っている。ここまでの4本塁打は、グランドスラムと2ランが2本ずつだ。

 満塁本塁打のシーズン記録は、ドン・マッティングリー(1987年)とトラビス・ハフナー(2006年)が持つ。彼らは、1シーズンに6本の満塁本塁打を打った。この年、マッティングリーは、史上最長タイの8試合連続本塁打も記録した。こちらは、デール・ロング(1956年)とケン・グリフィーJr.(1993年)の2人と並んでいる。ストリーク中にマッティングリーが打った10本のホームランのうち、3試合目の1本と6試合目の2本中1本(1本目)は、グランドスラムだった。

 昨シーズンが終わるまでに、ラミレスが打った通算163本のホームランの内訳は、ソロが91本、2ランが48本、3ランが22本、グランドスラムは2本だ。そう多くの満塁本塁打を打っているわけではないが、満塁時の82打席は、打率.319(69打数22安打)、5四球、犠牲フライ8本。64打点を挙げている。今シーズンの3打席は、ホームラン、死球、ホームランだ。

 ちなみに、通算1本目と2本目の満塁本塁打は、2019年の8月15日と9月24日。今シーズンの通算3本目と4本目ほどではないが、最初の2本もスパンは短かった。

 また、4月20日のダブルヘッダー2試合目に、ラミレスは最初の打席で二塁打を打ち、シーズン20打点目を挙げた(これを書いている時点で、試合はまだ続いている)。現時点の打点は、両リーグのどの選手よりも多い。

 打点のシーズン記録は、ハック・ウィルソンが保持している。1930年に191打点を挙げた。1940年以降に限ると、マニー・ラミレス(1999年)の165打点が最多。今世紀に入ってからは、サミー・ソーサ(2001年)の160打点が最も多い。

 開幕直前にホゼ・ラミレスがガーディアンズと交わした契約については、こちらで書いた。

「この三塁手が得た契約の総額は、それまでの球団最高額の2倍以上。それでも安い!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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