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エンジェルスのアデルは開花したのか。出場43試合で10本塁打に到達する。チーム最多タイ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョー・アデル(ロサンゼルス・エンジェルス)May 11, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月24日、「6番・ライト」として出場したジョー・アデル(ロサンゼルス・エンジェルス)は、6回裏にシーズン10本目となるホームランを打った。エンジェルスで二桁本塁打に達したのは、マイク・トラウトテイラー・ウォードに続き、アデルが3人目。現時点の本数は、3人とも10本だ。

 トラウトの二桁到達は、4月24日。両リーグの誰よりも早かった。エンジェルスの25試合目、出場も25試合目だ。けれども、4月30日以降は欠場している。左膝の半月板を損傷し、手術を受けた。ウォードは、5月15日~18日に3試合続けてホームランを打ち、二桁に達した。こちらは、エンジェルスの46試合目、出場45試合目だ。

 5月24日は、エンジェルスの51試合目。アデルは、そのうちの43試合に出場している。ここまでは、打率.234と出塁率.301、OPS.816。最初の4シーズン(2020~23年)は、計178試合に出場し、打率.214と出塁率.259、OPS.625を記録した。ホームランは18本だった。

 2020~23年のトータルと今シーズンは、三振率が35.4%→25.7%、四球率が4.8%→6.9%、ISOは.152→.281。スタットキャストによると、過去4シーズンとも40%に届かなかったハード・ヒット率――初速95マイル以上の打球の割合――も、今シーズンは46.2%を記録している。

 まだシーズンの3分の1弱に過ぎず、開花とまでは言えないかもしれないがが、アデルのバッティングは、向上しているように見える。

 アデルは、2017年のドラフト全体10位だ。高校生の野手では、全体1位のロイス・ルイス(ミネソタ・ツインズ)と全体6位のオースティン・ベック(現ロサンゼルス・ドジャース)に次ぎ、3番目に指名された。現在の年齢は25歳。先月初旬に誕生日を迎えた。

 ちなみに、オークランド・アスレティックスに指名されたベックは、メジャーデビューしていない。昨年12月にドジャースとマイナーリーグ契約を交わし、現在はAAでプレーしている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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