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現監督の「初白星」は何試合目!? 今年の3人は、藤本が開幕戦、立浪が3試合目、新庄BIGBOSSは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
新庄剛志 January 6, 2022(写真:アフロ)

 今シーズンから采配を振っている3監督のうち、福岡ソフトバンク・ホークスの藤本博史は開幕戦を白星で飾り、中日ドラゴンズの立浪和義は3試合目に初勝利を手にした。残る1人、北海道日本ハム・ファイターズの新庄剛志BIGBOSSは、4試合を終え、まだ白星がない。藤本と新庄は、開幕カードで顔を合わせた。

 未勝利の新庄を除くと、初白星が5試合目以降だった現役監督は、横浜DeNAベイスターズの三浦大輔しかいない。就任1年目の昨シーズン、三浦が率いる横浜DeNAは、引き分けの2試合を挟み、開幕から6連敗を喫した。初白星は9試合目だ。新人監督の開幕6連敗は、2リーグ制となった1950年以降の最長タイ。2002年にオリックス・ブルーウェーブで指揮を執った、石毛宏典と並ぶ。この年のオリックスは、引き分けなしの0勝6敗なので、石毛の初白星は7試合目だ。

筆者作成
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 三浦に次いで、初勝利までに試合数を要したのは、読売ジャイアンツの原辰徳だ。2002年の開幕4試合に、初白星を手にした。ちなみに、2度目と3度目の就任時は、そこまで遅くなかった。2006年の初白星は開幕戦、2019年は2試合目だ。また、オリックス・バファローズの中嶋聡は、2020年の途中から代行として指揮を執り、最初の3試合で3勝。正式に就任後の初白星は、昨シーズンの開幕2試合目だ。

 なお、石毛が更新するまで、新人監督による開幕からの連敗(1950年以降)は、田丸仁(1966年/東京オリオンズ)、土井正三(1991年/オリックス)、近藤昭仁(1993年/横浜ベイスターズ)の各5連敗が最も長かった(いずれも間に引き分けはなし)。采配のせいなのか、そもそも率いていたチームが弱かったのか、あるいはその両方なのか、たまたま黒星が続いただけなのか、原因は特定できない。ただ、初采配から5連敗以上の5人中、土井と石毛が指揮を執ったのはオリックス、近藤と三浦は横浜/横浜DeNAだ。新庄は、3月30日の試合に敗れると、5連敗の3人と並び、ワースト3位に「ランクイン」する。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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