「99打点以下の打点王」は少なくないが、昨年の島内宏明のような140試合以上は…
昨年、島内宏明(東北楽天ゴールデンイーグルス)は、96打点を挙げた。100打点には届かなかったものの、95打点のブランドン・レアード(千葉ロッテ・マリーンズ)を凌ぎ、パ・リーグの打点王を獲得した。
99打点以下の打点王は、少なくない。パ・リーグでは、島内が延べ22人目だ。セ・リーグでも、二桁の打点でタイトルを獲得した選手は、延べ20人を数える。
ただ、計42人のうち36人は、そのシーズンにプレーしたチームの試合数が140未満だった。140試合以上のシーズンに、99打点以下でタイトルを手にした選手は6人だ。さらに、1960年以降に限ると、2011年に阪神タイガースで93打点の新井貴浩、2012年にオリックス・バファローズで91打点の李大浩、そして、昨年の島内。60年以上の間に、3人しかいない。
とはいえ、打点と試合がいくつであっても、彼らがリーグで最も多くの打点を挙げたことに変わりはない。
なかには、130打点以上を挙げながら、そのシーズンの打点王にはなれなかった選手もいる。1950年の藤村富美男(146打点)と西沢道夫(135打点)と青田昇(134打点)、2001年のタフィー・ローズ(131打点)、2013年のウラディミール・バレンティン(131打点)がそうだ。1950年のセ・リーグでは、小鶴誠が161打点を挙げた。これは、今日でもシーズン最多記録だ。2001年のパ・リーグは、ローズのチームメイト、中村紀洋が132打点で打点王を獲得した。2013年のセ・リーグには、136打点のトニ・ブランコがいた。藤村と西沢は、99打点以下の打点王と130打点以上のリーグ2位以降を、どちらも経験した。
なお、2001年の中村とローズや、昨年の島内とレアードのような、1打点差の打点王と2位については、こちらで書いた。