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チーム1位の防御率、勝ち星、奪三振…を記録した投手。6勝の「最多勝投手」や100未満の「奪三振王」も

宇根夏樹ベースボール・ライター
森下暢仁 AUGUST 7, 2021(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 今シーズン、大貫晋一は、横浜DeNAベイスターズで最も多くの白星を挙げた。ただ、阪神タイガースと広島東洋カープのチーム最多勝と比べると、半数未満。青柳晃洋九里亜蓮の各13勝に対し、大貫は6勝に過ぎなかった。

 千葉ロッテ・マリーンズで最多の三振を奪った2人、美馬学小島和哉の奪三振は、合計しても山本由伸(オリックス・バファローズ)の奪三振に届かない。それぞれ、184(92×2)と206だ。千葉ロッテのチーム奪三振王2人は、申告敬遠を除き、計1110人の打者と対戦した。山本は、その約3分の2の打者735人だ。

 各チームの部門別トップは、以下のとおり。防御率、奪三振率(K9)、与四球率(BB9)、K/BBは、どのチームも少なくとも3人が記録している、90イニング以上を対象とした。東京ヤクルト・スワローズと横浜DeNAは、規定投球回に達した投手が皆無。この2チームは、昨シーズンもそうだった。もっとも、東京ヤクルトは最下位→優勝と上昇し、横浜DeNAは4位→6位と下降した。

筆者作成
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 オリックスの与四球率1位は、1.86の山﨑福也。116.1イニングを投げ、24人しか歩かせなかった。山本も与四球率1.86だが、山﨑のほうがわずかに低い。東北楽天ゴールデンイーグルスのK/BB1位も、ほぼ横並び。田中将大則本昂大も、4.34を記録した。

 史上2人目の20ホールド&20セーブを記録した平良海馬(埼玉西武ライオンズ)は、21ホールドと20セーブのどちらもチーム最多。2011年に読売ジャイアンツで20-20の久保裕也は、20セーブがチーム最多、21ホールドはチーム2位。山口鉄也の25ホールドに次いだ。

 昨シーズンの各部門チーム1位は、こちら。

「各球団トップの投手たち。パ3球団の「最多勝」は一桁。規定投球回未満ながら目を惹くのは…」

 今シーズンの打者編は、こちらで書いた。

「今年の「チーム三冠王」は3人。広島東洋の鈴木誠也と福岡ソフトバンクの柳田悠岐と…。各球団の部門別1位」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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