テキサス・レンジャーズが、トロント・ブルージェイズからFAになっていたマーカス・シミエンを手に入れたようだ。ファンサイデッドのロバート・マリーが「契約間近」とツイートしたのに続き、MLBネットワークのジョン・ヘイマンが「7年契約」、USAトゥディのボブ・ナイテンゲールやESPNのジェフ・パッサンが「7年1億7500万ドル」と報じている。

 今シーズン、シミエンは45本のホームラン――大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)より1本少ないだけ――を打ち、二塁手のシーズン記録を塗り替えた。それまでの最多は、読売ジャイアンツでもプレーしたデービー・ジョンソン(1973年)の43本だった。MVP投票の順位は、大谷とチームメイトのブラディミール・ゲレーロJr.に次ぐ3位。初めてオールスター・ゲームに選ばれ、こちらも初のゴールドグラブを受賞した。

 ただ、2015年から2020年まで、シミエンはオークランド・アスレティックスで遊撃を定位置としていた。2019年も、MVP投票で3位にランクインしている。今シーズン、新天地で二塁へ移ったのは、遊撃の守備が拙かったからではない。短縮シーズンだった2020年の打撃不振が理由だ。そのオフにFAになったシミエンは、1年1800万ドルでブルージェイズに入団し、それとともに、二塁転向を受け入れた。ブルージェイズの遊撃には、ボー・ビシェットがいる。そして、再びFA市場に出た今オフ、シミエンは大型契約を手にした。

 来シーズン、シミエンが二塁と遊撃のどちらを守るのかは、まだはっきりしない。

 今シーズン、レンジャーズでは、ニック・ソラックアイザイア・カイナー-ファレファが二遊間デュオを組んだ。それぞれの先発出場は、ソラックが二塁で120試合、カイナー-ファレファは遊撃で155試合。2人とも、来シーズンの開幕までに27歳の誕生日を迎える。FAになるのは数年後だ。今シーズンの打撃成績は、よく似ていた。ソラックが11本塁打と出塁率.314、カイナー-ファレファは8本塁打と出塁率.312。OPSは.677と.660だ。

 守備の点からすると、シミエンが二塁を守り、カイナー-ファレファが遊撃にとどまるのがベストだろう。昨シーズン、カイナー-ファレファは三塁を守り、ゴールドグラブを受賞した。今年2月、レンジャーズは、10年以上にわたって遊撃を守ってきたエルビス・アンドゥルースをオークランド・アスレティックスへ放出し、カイナー-ファレファを遊撃に据えた。

 だが、スポーツネットのベン・ニコルソン-スミスによると、シミエンは今シーズンの終盤に「自分のことを遊撃手だと思っている」と語ったという。

 レンジャーズの一塁にはナサニエル・ロウがいるが、三塁手としての先発出場が多かった2人、60試合のチャーリー・カルバーソンと57試合のブロック・ホルトは、揃ってFAになった。ちなみに、彼らは内外野を守るユーティリティだ。けれども、三塁も空いているわけではない。2019年にドラフト全体8位で入団したジョシュ・ヤンが、すでにAAAまで昇格している。今シーズンは、AAの43試合で10本塁打と出塁率.366、AAAの35試合で9本塁打と出塁率.436を記録した。来シーズンの開幕からではなくても、5月か6月にはメジャーデビューしそうだ。

 さらに、レンジャーズはミドル・インフィルダーあと1人加える可能性もある。パッサンによると、コロラド・ロッキーズからFAになった遊撃手、トレバー・ストーリーに目をつけているらしい。実際にストーリーと契約を交わした場合は、シミエンが二塁、ストーリーが遊撃に入る、併殺デュオの「総入れ替え」もあり得る。

【追記:11/30】レンジャーズは、ストーリーではないものの、同じ遊撃手のカルロス・コレイアコリー・シーガーを手に入れた。