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ナ・リーグは3地区とも1位と2位が7ゲーム差。ドジャースが気になるのは他地区の1位!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ウィル・スミス(左)とブレイク・トライネン May 28, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ナ・リーグの各地区で首位に立つ3チームは、いずれも、2位のチームに7ゲーム差をつけている(6月3日時点)。東地区1位が42勝19敗(勝率.689)のフィラデルフィア・フィリーズ、中地区1位が36勝24敗(勝率.600)のミルウォーキー・ブルワーズ、西地区1位は38勝23敗(勝率.623)のロサンゼルス・ドジャースだ。

 東地区2位のアトランタ・ブレーブスも弱くはなく、33勝24敗(勝率.579)を記録しているが、中地区と西地区の2位は、どちらも勝率.500前後に過ぎない。29勝31敗(勝率.483)のシカゴ・カブスと32勝31敗(勝率.508)のサンディエゴ・パドレスが、それぞれの2位に位置する。

 ア・リーグは、ナ・リーグとは状況が異なる。3地区とも、2位のチームが首位と4.5ゲーム差以内のところにいる。

 少し気が早いものの、フィリーズ、ブルワーズ、ドジャースは、地区優勝に向かって快走している。ただ、同じ地区優勝でも、ポストシーズンのスタートは異なる。

 地区優勝3チームのうち、最も勝率の低いチームは、ワイルドカードの3チームとともにワイルドカード・シリーズからスタートする。そこで相手より先に2勝を挙げないと、次のディビジョン・シリーズには進めない。

 例えば、現時点の勝率の場合、ブルワーズは、ワイルドカード・シリーズに臨む。一方、フィリーズとドジャースは、ワイルドカード・シリーズをスキップし、ディビジョン・シリーズからスタートする。

 昨年、ブルワーズは、地区優勝を飾ったものの、92勝70敗(勝率.568)は、他地区の1位に及ばなかった。東地区優勝のブレーブスと西地区優勝のドジャースは、100勝以上を挙げた。ブルワーズは、ワイルドカード・シリーズでアリゾナ・ダイヤモンドバックスにスウィープされ、早々とポストシーズンから姿を消した。

 ちなみに、昨年のダイヤモンドバックスは、ディビジョン・シリーズでドジャースもスウィープした。こちらは3勝0敗だ。ドジャースは、一昨年もワイルドカード・シリーズをスキップし、ワイルドカード・シリーズを勝ち上がってきたパドレスに敗れている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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