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CSファースト・ステージ初戦のデータ。先制点を挙げた球団は試合に勝っている!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
両リーグとも、初戦の試合開始は14時 AUGUST 29, 2021(写真:岡沢克郎/アフロ)

 クライマックス・シリーズが、いよいよ始まる。ファースト・ステージで対戦するのは、パ・リーグが、2位の千葉ロッテ・マリーンズと3位の東北楽天ゴールデンイーグルス、セ・リーグは、2位の阪神タイガース対3位の読売ジャイアンツだ。初戦の先発マウンドには、それぞれ、佐々木朗希則本昂大高橋遥人菅野智之が上がる。

 2007~19年に行われた第1ステージもしくはファースト・ステージの初戦、計26試合のうち、14試合は先制点を挙げた球団が勝ち、12試合は先制点を挙げた球団が敗れている。サンプル数は多くないが、白星と黒星にあまり差はない。先制したイニングに2得点以上の10球団も、5勝5敗だ。直近では、2019年の1回裏に筒香嘉智のホームランで3点を挙げた横浜DeNAベイスターズが、一時は7対1とリードしながら、7対8で阪神に逆転負けを喫した。

 ただ、セ・リーグに限ると、先制点を挙げた球団の勝利は13試合中8試合。勝率.615となる。

筆者作成
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 パ・リーグは、先制点が入った後、次の得点を挙げた球団の勝率が高い。これは、先制点を挙げた球団が、その後のイニングで相手に得点を許す前に追加点を挙げる(例:1対0→3対0)、あるいは、先制点を挙げられた球団が、その後のイニングで追加点を許す前に点差を縮める/同点に追いつく/逆転する(例:0対2→1対2/0対2→2対2/0対2→2対3)という展開だ。13試合中12試合は、次の得点を挙げた球団が勝っている。勝率は.923だ。

 唯一の例外は、2019年のパ・リーグ。1回表に東北楽天が浅村栄斗のソロ本塁打で先制点を挙げた後、次の得点を挙げたのは、その裏に今宮健太のホームランで同点に追いついた福岡ソフトバンク・ホークスだったが、試合に勝ったのは東北楽天だった。

 なお、初戦に勝った球団が、勝ち上がって次のステージへ進む割合については、こちらで書いた。

「CSのファースト・ステージは2位と3位のどっちが強い!? 今年は千葉ロッテ対東北楽天と阪神対読売」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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