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CSのファースト・ステージは2位と3位のどっちが強い!? 今年は千葉ロッテ対東北楽天と阪神対読売

宇根夏樹ベースボール・ライター
今年のCSのファースト・ステージは、ZOZOマリンスタジアムと阪神甲子園球場(写真:kawamura_lucy/イメージマート)

 11月6日に始まるクライマックス・シリーズは、ファースト・ステージで、パ・リーグは2位の千葉ロッテ・マリーンズと3位の東北楽天ゴールデンイーグルス、セ・リーグは2位の阪神タイガースと3位の読売ジャイアンツが対戦する。

 これまで、パ・リーグのファースト・ステージあるいは第1ステージは、2004~06年のプレーオフを含め、勝率2位の球団の勝ち上がりが7度、3位の球団の勝ち上がりは9度だ。セ・リーグは、2位の球団が6度、3位の球団は7度。両リーグとも大きな差はないものの、3位の球団が2位の球団を倒すことのほうが多い。

 ただ、パ・リーグの直近4度(2016~19年)は、2位の球団が3度勝ち上がっている。一方、セ・リーグの直近4度(2016~19年)は、いずれも3位の球団が次のステージへ進んだ。

筆者作成
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 今年の4球団の場合、千葉ロッテは、2位の2005年と2007年にどちらも勝ち上がり、4度(2010、2013、2015~16年)の3位も、敗退は2016年の1度しかない。東北楽天は、2位の2009年が勝者、3位の2017年と2019年は、それぞれ勝者と敗者になっている。阪神は、5度(2008、2010、2013~14、2017年)の2位のうち、勝ち上がりは2014年だけ。3度(2007、2015、2019年)の3位は、敗者、敗者、勝者だ。読売は、2位の2015~16年が勝者と敗者で、3度(2010~11、2018年)の3位は、勝者、敗者、勝者。サンプル数は多くなく、今年も当てはまるかどうかはわからないものの、千葉ロッテはファースト・ステージで強く、阪神は弱い。

 また、順位を問わず、1試合目に勝った球団が勝ち上がる割合は、極めて高い。パ・リーグで黒星スタートから勝ち上がったのは、2006年の福岡ソフトバンク・ホークス(3位)、2017年の東北楽天(3位)、2019年の福岡ソフトバンク(2位)の3球団。セ・リーグは、2009年の中日ドラゴンズ(2位)と2017年の横浜DeNAベイスターズ(3位)の2球団だけだ。

 2試合を終えて1勝1敗となったケースに限っても、3試合目に勝利を収めて勝ち上がる割合は、○●の球団が●○の球団を上回る。パ・リーグは、●○○が3球団に対し、○●○は7球団。セ・リーグは、●○○が2球団、○●○は6球団だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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