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44本目のホームランを打ち、ゲレーロJr.が並んだ2人の選手。1人は大谷、もう1人はペレスではなく…

宇根夏樹ベースボール・ライター
L.リベラ(左)とV.ゲレーロJr. Sep 12, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月12日、ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)は、前日(のダブルヘッダー1試合目)に続いてホームランを打ち、シーズン44本として、本塁打トップの大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)に並んだ。この日、大谷は3打数1安打。シングル・ヒットを1本打った。サルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)とマーカス・シミエン(ブルージェイズ)もホームランはなく、それぞれ、42本と39本のままだ。

 8月29日の時点で、大谷のホームランは41本、ゲレーロJr.は36本。その差は5本あった。そこから3本の大谷に対し、ゲレーロJr.は8本を積み上げた。2人が同じ本数で並ぶのは、大谷が26本目のホームランを打った6月28日以来だ。

 44本目のホームランでゲレーロJr.が並んだのは、大谷だけではない。同名の父、ブラディミール・ゲレーロのシーズン最多本塁打は、2000年にモントリオール・エクスポズで記録した44本だった。父のメジャーデビューは1996年9月なので、2000年は実質4年目。2019年4月にデビューした息子は、今シーズンが3年目だ。また、年齢を比べると、2000年当時の父は25歳、現在の息子は22歳。父よりも3歳若い。父は本塁打王になったことがなく、首位打者と打点王、盗塁王も獲得していないが、殿堂入りしている。2002年には、40-40まで1本塁打に迫った。

 なお、大谷と父に並んだ試合で、ゲレーロJr.は8回表に代打を送られた。故障ではなく、15点リードしていたのが理由だと思われる。22対7のまま、試合は終わった。9月に入ってから、ブルージェイズは11勝1敗。この試合を終えた時点で、ワイルドカード・レースのトップに立った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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