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大谷翔平の前に40本塁打&20盗塁の31人中、40-30は13人。50-25なら史上初

宇根夏樹ベースボール・ライター
Aug 14, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月28日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、シーズン20度目の盗塁を決め、これまでに打っている41本のホームランと合わせ、40本塁打&20盗塁の「40-20」を達成した。

 40-20は、ナ・リーグとア・リーグの球史において、大谷が延べ32人目だ。アレックス・ロドリゲスが4度、バリー・ボンズホゼ・カンセコが各3度。ハンク・アーロンジェフ・バグウェルケン・グリフィーJr.ショーン・グリーンは、2度ずつ達成している。今シーズンは、大谷に続く33人目が現われてもおかしくない。フェルナンド・タティースJr.(サンディエゴ・パドレス)は、35本塁打と24盗塁を記録している。

 これまでの31人中13人は、40-30を達成し、さらに、そのうちの4人、1988年のカンセコ、1996年のボンズ、1998年のA-ROD、2006年のアルフォンソ・ソリアーノは、40-40を成し遂げた。大谷の場合、これまでのペースからすると、40-40はもちろん、40-30にも届かないかもしれない。8月の5盗塁は、今シーズンの月間最多。過去3シーズンの月間盗塁も、2019年7月の5盗塁が最も多い。

 むしろ、40-30よりも、あと9本塁打で達成となる50-20のほうが、可能性は高いのではないだろうか。6月は13本、7月は9本。4月と5月も8本と7本だ。8月はペースダウンしているものの、11日以降の17試合で4本なので、あと31試合で9本は必ずしも無理な本数ではない。7月までのようにホームランを量産できなくても、ここ17試合よりも少しペースが上がれば、シーズン50本に到達する。

 50-20は、1955年のウィリー・メイズ、1996年のブレイディ・アンダーソン、1998年のグリフィーJr.、2007年のA-RODしかいない。人数は、40-40と同じく、4人だ。いずれも25盗塁には達しておらず、大谷があと9本塁打と5盗塁を積み上げ、50-25とすれば、史上初となる。

筆者作成
筆者作成

 1997年のラリー・ウォーカーは、史上初の50-30まであと1本塁打に迫ったが、シーズンの終わり近くに右肘を痛め、最後の2試合を欠場した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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