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大谷翔平が今月12本目と13本目のホームランを打ち、松井秀喜の月間最多とエンジェルスの球団記録に並ぶ

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Jun 29, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月29日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が2打席続けてホームランを打ち、シーズン28本として、本塁打トップに並んでいたブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)に2本差をつけた。この日は、ゲレーロJr.も別の球場で2安打ながら、ホームランはなく、シングル・ヒットと二塁打だった。エンジェルスは試合に敗れ、ブルージェイズは勝った。

 6月に入ってから、大谷は13本のホームランを打っている。これは、日本人メジャーリーガーの月間最多タイだ。2007年7月の松井秀喜に並んだ。エンジェルスは6月30日も試合があり、大谷は登板する。DHを解除して打席に立つ予定なので、記録更新もあり得る。

 大谷は、エンジェルスの球団記録も塗り替えるかもしれない。こちらも、月間最多は13本塁打。大谷の前には、ティム・サーモン(1996年6月)、モー・ボーン(2000年5月)、アルバート・プーホルス(2015年6月/現ロサンゼルス・ドジャース)と、大谷のチームメイトで現在は離脱中のマイク・トラウトが、2019年7月に記録している。

 なお、日本人メジャーリーガーの月間二桁本塁打は、松井と大谷だけ。2人以外の選手は、彼らの半数に達したこともなく、イチローが2005年8月に月間6本塁打を記録したが、他は月間5本だ。

筆者作成
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 アジア出身のメジャーリーガーに範囲を広げても、月間二桁本塁打は、松井と大谷しかいない。韓国人選手のイーソプ・チェ(あるいはイーソプ・チョイ)は、2004年4月の月間9本塁打が最多。「大谷翔平の「6試合で6本塁打」は日本人選手の最多だが、アジア出身選手にはさらに上がいて…」で書いたとおり、2005年6月10日~14日に4試合で7本のホームランを打ったが、この月は月間7本塁打に終わった。

追記:7/2

 6月30日、大谷はホームランを打てなかった。打席に立ったのは1度だけ。2打席目を迎えることができなかった経緯については「大谷翔平の「1イニング未満」は昨年の復帰登板に続き2度目。他に初回を終えられなかった日本人投手は…」で書いた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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