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大谷翔平の本塁打ランキング。一時は2位に2本差をつけていたが、現在はトップと4本差の3位

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Jun 13, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、5月17日にシーズン13本目のホームランを打ち、本塁打ランキングの両リーグ単独トップに立った。さらに、翌日の14本目(3日連続)により、2位に2本差をつけた。この差は、ア・リーグのランキングに限ると、5月20日まで変わらなかった。

 だが、6月13日が終わった時点では、ア・リーグ1位――両リーグ1位でもある――ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)に4本差をつけられ、マット・オルソン(オークランド・アスレティックス)に次ぐ3位に位置する。

 ゲレーロJr.は5月24日に2本のホームランを打ち、大谷とアドリス・ガルシア(テキサス・レンジャーズ)に追いつき、追い越した。以降はトップを譲っていない。

筆者作成
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 大谷がホームランを打つペースは、5月20日までが11.5打数に1本、5月21日以降は17.0打数に1本だ。一方、ゲレーロJr.は13.8打数/本と7.2打数/本、オルソンは14.2打数/本と9.5打数/本。大谷のペースがダウンしているのに対し、2人のペースはアップしている。5月20日以降の本数は、ゲレーロJr.が10本、オルソンが8本、大谷は3本だ。

 このスパンはそう長くなく、一時的なものかもしれない。5月26日に再びゲレーロJr.に並んだガルシアは、その16本目を最後にホームランを打っていないが、大谷はそうではない。ただ、大谷の場合、後ろを打っていたマイク・トラウトが離脱後、四球が急激に増えた。その分、ホームランを打つチャンスは減っている。トラウトに代わって3番を打っているアンソニー・レンドーンが完全に復調しないと、この傾向は続くと思われる。

 また、先月下旬に「大谷らを抜き、ゲレーロJr.が本塁打のリーグ・トップに立つ。ゲレーロJr.にあって大谷にないのは…」で書いたとおり、大谷にはマルチ・ホームラン・ゲーム(複数本塁打の試合)がない。こちらもそのままだと、ゲレーロJr.がホームランを打たなくなるか、かなりペースダウンしない限り、大谷が追いつくのは難しいだろう。

 なお、オールスター・ゲームのファン投票で、大谷はDH、ゲレーロJr.は一塁手としてノミネートされているので、揃って選出もあり得る(そうなると予想している)。オルソンは、ゲレーロJr.と同じ一塁手だ。

 オールスター・ゲームのファン投票の方法については、こちらで書いた。

大谷翔平に投票するにはどうすればいいの? オールスター・ゲームのファン投票。英語が苦手な人のために

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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