プーホルスがドジャースと契約する理由、ドジャースがプーホルスと契約する理由

ムーキー・ベッツとアルバート・プーホルス(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルスからロサンゼルスへ――。

 ロサンゼルス・エンジェルスを退団したアルバート・プーホルスは、ロサンゼルス・ドジャースで現役を続行する。ロサンゼルス・タイムズのホルヘ・キャスティーヨが「速報:ドジャースと未来の殿堂選手アルバート・プーホルスが、残りシーズンのメジャーリーグ契約で合意、関係者によると」とツイートし、他のメディアもそれに続いた。キャスティーヨの新たなツイートによれば、正式な契約は月曜日(5月17日)になるという。

 ドジャースの一塁は空いていない。マックス・マンシーがいて、出塁率.439、8本塁打、OPS.934を記録している。ドジャースはナ・リーグのチームなので、DHはない。

 ただ、マンシーは左打者、プーホルスは右打者だ。対左投手に限ると、マンシーの成績は、出塁率.417、1本塁打、OPS.681。塁に出ているとはいえ、パワーは発揮できていない。チーム全体としても、対左のOPSはリーグ11位(ワースト5位)の.663。対右はベストの.799だ。

 また、外野手のコディ・ベリンジャーは一塁も守れるが、左腓骨の亀裂骨折により、現在は故障者リストに入っている。ユーティリティのエドウィン・リオスは右肩を痛め、すでにシーズンを終えた。ちなみに、2人とも左打者だ。

 プーホルスの年俸3000万ドルは、シーズンの残り分もエンジェルスが支払う。ドジャースがプーホルスと交わす契約は、最低保障の年俸57万500ドルか、それに多少上乗せした程度だろう。ドジャースにとって、金銭的なリスクは低く、潤沢な資金を考えれば、ゼロに近い。プーホルスが予想以上によく打った場合、マンシーを二塁か三塁へ動かせば、同時に2人をラインナップに並べることもできる。現在、二塁を守っているギャビン・ラックスは、出塁率.267、1本塁打、OPS.593だ。

 一方、出場機会を求めて退団したプーホルスからすると、対左用の一塁手という役割は、必ずしも満足できるものではない。もっとも、マイナーリーグ契約よりは上だ。他に契約を申し出る球団があったのかどうかはわからないが、あったとしても、ドジャースに勝る条件の球団はなかったのではないだろうか。あるいは、他球団からも同等の条件を提示されたものの、ロサンゼルスから動く必要がないドジャースを選んだのかもしれない。