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筒香をDFAにしたレイズにプーホルスはフィットするのか。レイズの一塁手は0本塁打、プーホルスは5本

宇根夏樹ベースボール・ライター
アルバート・プーホルス Apr 27, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月11日、タンパベイ・レイズは筒香嘉智をDFAとした。40人ロースターから外れた筒香は、ウェーバーにかかる。期間は7日。この間に他球団から獲得の申し出がなければ、レイズは筒香を解雇するか、マイナーリーグへ降格させる。

 ウェーバー期間中の移籍はないだろう。筒香の年俸は700万ドル。獲得した球団は、その残り分を負担する必要がある。退団後であれば、そうではない。

 今シーズン、筒香の先発出場は、一塁が11試合、DHが8試合だ。どちらも、チームで2番目に多い。DHの一番手であるオースティン・メドウズは、打率と出塁率こそ低いものの、ホームランと二塁打を7本ずつ打っている(成績は5月10日時点)。だが、一塁手のヤンディ・ディアズは、他のポジションで出場した試合を含めても、ホームランを打っていない。長打は二塁打3本だ。

 筒香に代わって昇格したケビン・パドロは、三塁だけでなく一塁と二塁も守る。2019年はAAとAAAの計110試合で21本塁打、今シーズンはAAAの6試合で4本塁打を記録している。もっとも、今シーズンの開幕直後にメジャーデビューした時は、3試合で6打数0安打、5三振(2四球)に終わった。また、AAAでともにプレーしていたワンダー・フランコのような、トップ・プロスペクトではない。

 一方、5月6日にロサンゼルス・エンジェルスからDFAとなったアルバート・プーホルスは、まもなくウェーバー公示期間が終わる。プーホルスは一塁手だ。今シーズンは、5本のホームランを打っている。

 ただ、ディアズは、0本塁打ながら、チーム・トップの出塁率.387を記録している。その上、開幕から故障者リストに入っているジマン・チョイが、もうすぐ戻ってくる。5月4日からAAAの試合に出場しているので、今週中か、来週の前半には復帰するはずだ。昨シーズン、チョイは一塁手の一番手だった。チームの60試合中31試合で、一塁手として先発出場した。ディアズとチョイは、右打者と左打者。プーホルスは右打者だ。

 ちなみに、プーホルスの最後の出場は、現時点では、5月4日のレイズ戦だ。7回裏に、3253本目のヒットを打った。同じカードの翌日、プーホルスはスターティング・ラインナップから外され、それがDFAにつながった。この件については、「エンジェルスがプーホルスを解雇する理由。伏線は前日の試合にあった!?」で書いた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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