昨年の王者が「13試合で10敗」。ドジャースに何が起きているのか
ロサンゼルス・ドジャースは、地区9連覇とワールドシリーズ連覇に向け、好スタートを切った。開幕から15試合で13勝を挙げた。ところが、そこから一転し、13試合で10敗を喫した。最初のスパン(4月1日~17日)の勝率.867は両リーグのどのチームよりも高く、次のスパン(4月18日~5月1日)の勝率.231はデトロイト・タイガース(.154/2勝11敗)に次いで低い。
それぞれのスパンにおける、1試合平均の得点は5.87と3.38、失点は3.13と4.00だ。得失点のどちらも悪化しているが、失点の増加(+0.87)よりも得点の減少(-2.49)が著しい。
極端に長いスパンではなく、シーズン序盤であることも踏まえれば、まだパニックに陥る必要はないだろう。また、2つのスパンを合計すると、28試合で16勝12敗なので、黒星が急激に増えたとはいえ、4つ勝ち越している。
ただ、ブルペンに関しては懸念が残る。ジョー・ケリー、トミー・ケインリー、トニー・ゴンソリン、ケイレブ・ファーガソンの4人は、開幕から故障者リストに入ったままだ。加えて、4月下旬には、コリー・クネイブル、デビッド・プライス、ブルースター・グラデロールの3人が、相次いで故障者リスト入りした。7人のうち、ケインリーとファーガソンは昨夏にトミー・ジョン手術を受け、今シーズンの不在はあらかじめわかっていたが、彼らの他に5人も離脱している。クネイブルに関しては、復帰まで1ヵ月以上を要する見込みだ。
さらに、5月1日には、先発登板したダスティン・メイが、右腕に痛みを覚えて2回途中に降板。翌日、故障者リストに入った。本来なら、メイが抜けたローテーションには、スプリング・トレーニングでその座を争ったゴンソリンかプライスが加わるはずだが、現時点では無理だ。6日、10日、13日は試合がなく、当面は先発投手4人でもいけるのが、ドジャースには救いだろう。今のところ、メイの離脱は短期間で済む見通しながら、まだ予断は許さない。
5月2日、ドジャースは最初の2イニングで9点を挙げ、16対4で勝利を収めた。だが、この白星は4試合ぶり。4月18日以降の連勝は皆無だ。