秋山翔吾と筒香嘉智は、割と「高価な控え選手」になりかねない!? どちらも年俸は700万ドル
今シーズン、秋山翔吾(シンシナティ・レッズ)と筒香嘉智(タンパベイ・レイズ)は、メジャーリーグ2年目を迎える。昨オフ、彼らはそれぞれ、3年2100万ドルと2年1200万ドルの契約を交わした。今シーズンの年俸は、どちらも700万ドルだ。秋山の年俸はレッズの選手では上から7番目、野手に限ると5番目に位置する。筒香の年俸は、レイズで2番目に高い。センターのケビン・キアマイアーに次ぐ。
ただ、秋山も筒香も、不動のレギュラーではない。下手をすると、控えになりかねない。
レッズの外野は、左から右へ、ジェシー・ウィンカー、ニック・センゼル、ニック・カステヤノスの布陣が有力だ。ウィンカーとセンゼルは、どちらも生え抜き。2012年のドラフト全体49位と2016年の全体2位だ。昨シーズン、ウィンカーは12本のホームランを打ち、チーム・トップ(30打席以上)の出塁率.388とOPS.932を記録した。DHとして出場することが多かったが、今シーズンのナ・リーグにDHはない。センゼルは約1ヵ月を故障者リストで過ごし、成績も冴えなかったが、MLB.comのマーク・シェルドンらによると、デビッド・ベル監督は、2月下旬に「彼はエブリデイ・プレーヤー(毎日出場する選手)だと思う。現時点ではウチのセンターだ」と語ったという。カステヤノスはシーズンを通してライトを守り、14本塁打に加え、三塁打2本と二塁打11本を打った。ホームランは、三塁手のエウヘニオ・へレス(15本)に次ぐチーム2位。二塁打と三塁打はチームで最も多く、長打が25本以上の選手は他にいなかった。
ポジションだけではない。ウィンカーは出塁率からもわかるとおり、秋山に代わる1番打者にもなり得る。
一方、レイズの場合、外野の両コーナー(レフトとライト)はランディ・アロザレイナとマニュエル・マーゴ、内野の両コーナー(三塁と一塁)はジョーイ・ウェンドルかヤンディ・ディアズとジマン・チョイ、DHはオースティン・メドウズが有力だ。昨年のポストシーズンで打ちまくったアロザレイナがレフトに入ることで、メドウズがDHに回り、筒香を押し出す形になる。
もっとも、秋山の出場機会が激減するのは、ウィンカーが好調を持続し、なおかつ、センゼルが資質を開花させた場合だ。そうなるとは言いきれない。また、レイズで選手がほぼ固定されそうなポジションは、ウィリー・アダメスが守る遊撃とキアマイアーがパトロールするセンターくらいだ。秋山も筒香も、レギュラーとして開幕することはできなくても、そこから出場機会を増やすチャンスは、必ず巡ってくる。