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各球団の「生え抜き最古参」。広島東洋、阪神、千葉ロッテ、横浜DeNAは前年と違う選手に

宇根夏樹ベースボール・ライター
岩田稔 MARCH 7, 2009(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 12球団中4球団の生え抜き最古参が、昨シーズンとは違う選手になった。

筆者作成
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 阪神タイガースと千葉ロッテマリーンズは、最古参の「交代」が続いている。阪神は、2019年時点の最古参が鳥谷敬(2003年ドラフト自由枠/現・千葉ロッテ)と小宮山慎二(2003年ドラフト5巡目)、2020年が岡﨑太一(2004年ドラフト自由枠)と能見篤史(2004年ドラフト自由枠/現オリックス・バファローズ)、2021年は岩田稔(2005年大学生・社会人ドラフト希望枠)。千葉ロッテは、福浦和也(1993年ドラフト7位)→内竜也(2003年ドラフト1巡目)→角中勝也(2006年大学生・社会人ドラフト7巡目)と大嶺祐太(2006年高校生ドラフト1巡目)だ。角中の場合、最初のプロ球団は四国アイランドリーグ(現・四国アイランドリーグplus)の高知ファイティングドッグスだが、日本プロ野球(NPB)では千葉ロッテ以外に在籍していない。

 広島東洋カープは、石原慶幸(2001年ドラフト4巡目)が昨シーズン限りで引退し、最古参は同じ捕手の白濱裕太(2003年ドラフト1巡目)に。横浜DeNAベイスターズは、石川雄洋(2004年ドラフト6巡目)が退団。最も古くから球団にいるのは、田中健二朗(2007年高校生ドラフト1巡目)となった。現在、田中は育成選手。支配下登録の選手では、国吉佑樹(2009年育成選手ドラフト1位)が最古参だ。

 また、東北楽天ゴールデンイーグルスの最古参は、2人から1人に減った。2005年のドラフトで入団した青山浩二(大学生・社会人3巡目)と銀次(高校生3巡目)のうち、青山が引退。楽天イーグルスアカデミー(ベースボールスクール)のコーチに就任した。

 なお、埼玉西武ライオンズの松坂大輔(1998年ドラフト1位)や福岡ソフトバンクホークスの和田毅(2002年ドラフト自由枠)、北海道日本ハムファイターズの鶴岡慎也(2002年ドラフト8巡目)のように、生え抜き最古参の選手よりも前に入団し、メジャーリーグを含む他球団を経て、現在は元の球団に在籍中の選手もいる。今シーズンから最初の球団で再びプレーする、中日ドラゴンズの福留孝介(1998年ドラフト1位)もそうだ。オリックスへ復帰した平野佳寿は、最古参のT-岡田と同じ年のドラフトで入団した。2005年の大学生・社会人希望枠と高校生1巡目だ。福留の在籍球団は、中日→シカゴ・カブス→クリーブランド・インディアンズ→シカゴ・ホワイトソックス→ニューヨーク・ヤンキース(メジャーリーグ出場なし)→阪神→中日。平野は、オリックス→アリゾナ・ダイヤモンドバックス→シアトル・マリナーズ→オリックスだ。

 福留がここから移籍することなく8本のホームランを打つと、前回在籍時の192本と合わせ、中日で200本塁打を記録した10人目の選手となる(他球団の在籍時に打ったホームランは含まず)。また、平野が2017年までにオリックスで記録した156セーブと139ホールドは、現在も球団記録だ。

 各球団の最年長選手については、こちらで書いた。東京ヤクルトスワローズの石川雅規(2001年ドラフト自由枠)と読売ジャイアンツの亀井善行(2004年ドラフト4巡目)は、生え抜き最古参かつ最年長。他の10球団はそれぞれ違う選手だ。

各球団の「最年長選手」。12球団中9球団は前年と違う選手に。中日と横浜DeNAの最年長は10歳差

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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