オリックスの吉田正尚が希望している「仮眠室」は、メジャーリーグに前例あり。しかも、その成果は…
吉田正尚(オリックス・バファローズ)が希望する仮眠室の設置に向け、球団は京セラドーム大阪と折衝を始めたという。3月2日に、日刊スポーツが報じた。
球場の仮眠室は、メジャーリーグに前例がある。ネルソン・クルーズ(ミネソタ・ツインズ)は、2018年のオフにツインズと入団交渉を行った際、本拠地のターゲット・フィールドに仮眠室があるかどうかを球団に訊ねた。当時、球場に仮眠室はなかったが、ツインズはクルーズの希望に応え、保管室を仮眠室に転用した。
1年1430万ドルでツインズに入団したクルーズは、39歳にしてリーグ3位タイの41本塁打を記録し、2014年からのシーズン35本塁打以上を6年連続とした。年俸1200万ドルの球団オプションを行使された昨シーズンも、53試合で16本塁打。こちらは、リーグ5位タイに位置した。2019~20年の計57本塁打は、ア・リーグではマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)の計62本に次ぎ、メジャーリーグ全体でも5番目に多い。クルーズの上にいる4人は、全員20代だ。
また、ツインズへ移ってからのクルーズは、パワーを持続しているのに加え、2シーズンとも出塁率.390以上を記録している。それまで、150打席以上の11シーズン中、出塁率.380以上は一度もなかった。
昨年7月に40歳――日本で言えば不惑――を迎えたが、「ブームスティック」はまだ衰えを知らない。先月、クルーズとツインズは、1年1300万ドルの再契約を交わした。今シーズンも、ホームで行われるナイト・ゲームの前は、仮眠室で過ごす。