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今オフの「大型契約」トップ10。スプリンガー、リアルミュート、バウアーは総額1億ドル以上

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョージ・スプリンガー Oct 16, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 まもなく、スプリング・トレーニングが始まる。今オフにFAとなり、新たな契約を得た選手の総額トップ10は以下のとおりだ。まだ球団が決まっておらず、FAのままという選手もいるが、ここからランクインする可能性は低い。

筆者作成
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 6年1億5000万ドルのジョージ・スプリンガー(トロント・ブルージェイズ)を筆頭に、トップ3は総額1億ドル以上の契約を手にした。この3人を含め、総額5000万ドル以上は6人。また、総額3000万ドル以上は9人だ。

 昨オフ(2019~20年)は、1億ドル以上が4人、総額5000万ドル以上が11人、総額3000万ドル以上は13人だった。その前は、2018~19年が、3人、6人、13人、2017~18年は、3人、8人、11人だ。

 FAの顔ぶれは、オフによって異なる。そのため、単純な比較はできないが、1億ドル以上の人数は、今オフも、その前の3度のオフとほぼ変わらない。総額5000万ドル以上と総額3000万ドル以上は少なめながら、前者の6人は2018~19年と並ぶ。こういったことからすると、新型コロナウイルスのパンデミックによる、無観客などの影響は、それほどないように感じるかもしれない。ただ、これはトップクラスのFAに限った話だ。

 なお、今オフの総額トップ10のうち、トレバー・バウアー(ロサンゼルス・ドジャース)の3年1億200万ドルには、2021年と2022年のシーズン終了後にオプト・アウトできる(選手が契約を途中で打ち切ってFAになれる)権利がついている。

 また、マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)の4年6500万ドルは、5年目の2025年が年俸1600万ドルの球団オプション、リーアム・ヘンドリクス(シカゴ・ホワイトソックス)の3年5400万ドルは、4年目の2024年が年俸1500万ドルの球団オプション、ジャスティン・ターナー(ドジャース)の2年3400万ドルは、3年目の2024年が年俸1400万ドルの球団オプションだ。

 なかでも、ヘンドリクスの球団オプションは少し変わっている。それについては、こちらで書いた。

行使でも破棄でも球団が選手に「同額を支払う」オプションや、選手の破棄を球団が「覆せる」オプションも

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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