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読売入団のテームズは、日米韓でシーズン30本塁打以上の「トリプル30」にリーチ。達成すれば…

宇根夏樹ベースボール・ライター
エリック・テームズ(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 12月30日、読売ジャイアンツは、エリック・テームズとの契約合意を発表した。

 2014~17年に、テームズは4年続けて30本以上のホームランを打っている。37本、47本、40本、31本だ。このうち、最初の3年はNCダイノス、4年目はミルウォーキー・ブルワーズでプレーした。韓国プロ野球(KBO)とメジャーリーグ(MLB)の両方でシーズン30本塁打以上は、連続かそうでないかを問わず、テームズしかいない。日本プロ野球(NPB)でもシーズン30本塁打以上を記録すれば、日米韓(NPB、MLB、KBO)でそれぞれシーズン30本以上の「トリプル30」も、当然ながら史上初となる。

 ただ、この「トリプル30」にリーチをかけたのは、テームズが初めてではない。

 調べたところ、MLBとNPBでシーズン30本塁打以上は5人、NPBとKBOは4人いた。見落としがなければ、日米韓の3リーグ中2リーグでシーズン30本塁打以上は、テームズを含めて10人だ。

筆者作成
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 彼らのうち、ホセ・フェルナンデス李大浩は、日米韓のいずれでもプレーした。もっとも、フェルナンデスは、2002年にKBOのSKワイバーンズで45本塁打、2003~04年にNPBの千葉ロッテマリーンズと西武ライオンズでそれぞれ32本塁打と33本塁打を記録したが、その後、MLBではプレーしていない(その前の出場も、通算21試合に過ぎなかった)。

李大浩
李大浩写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 一方、李大浩は、2010年にKBOのロッテ・ジャイアンツで44本、2015年にNPBの福岡ソフトバンクホークスで31本のホームランを打ち、2016年はMLBのシアトル・マリナーズでプレーした。この年は出場104試合で14本塁打に終わったものの、翌年にロッテ・ジャイアンツへ戻って34本塁打。その翌年も37本を記録した。

 2021年のテームズは、2016年の李大浩に続き、日米韓の「トリプル30」にリーチをかけ、残る1リーグで開幕を迎える。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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