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勝利の方程式!? セーブ王とホールド王は、チームメイトが多いのか。今シーズンは両リーグとも違う球団

宇根夏樹ベースボール・ライター
リバン・モイネロ(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 今シーズンの最多セーブと最多ホールドは、両リーグとも、違う球団の投手だった。セ・リーグは阪神タイガースのロベルト・スアレス(25セーブ)と東京ヤクルトスワローズの清水昇(30ホールド)、パ・リーグは埼玉西武ライオンズの増田達至(33セーブ)と福岡ソフトバンクホークスのリバン・モイネロ(38ホールド)だ。その前の2シーズンも、最多セーブと最多ホールドを記録した投手の球団は異なっていた。

 セ・リーグの場合、最多セーブと最多ホールドがチームメイトは、これまでに8度を数える。2007年と2010年、2013~17年がそうだ。2015年は2組。東京ヤクルトのトニー・バーネットローガン・オンドルセクと阪神の呉昇桓福原忍が、どちらも41セーブ&33ホールドを記録した。呉&福原は、この前年も、ともに1位だった。一方、パ・リーグでチームメイトが最多セーブと最多ホールドを記録したのは、2006年、2012年、2017年の3度しかない。

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 もっとも、今シーズン埼玉西武には、最多セーブの増田とホールド2位の平良海馬(33ホールド)、福岡ソフトバンクには、セーブ2位の森唯斗(32セーブ)と最多ホールドのモイネロがいた。2005年以降にリーグ最多のセーブを記録した延べ34人中17人(50.0%)は、最多ホールドか2位のチームメイトがいた。最多ホールドの延べ34人中22人(64.7%)は、チームメイトが最多セーブか2位だ。

 また、順位を問わず、30セーブ以上と30ホールド以上のチームメイトは、延べ44組に上る。そのうちの8組は「30&30」ではなく、30セーブ以上が1人、30ホールド以上が2人の「30&30&30」だ。なかでも、2007年の阪神は「40&40&40」のトリオ。ジェフ・ウィリアムスが42ホールド、久保田智之が46ホールド、藤川球児が46セーブを記録し、ホールドのリーグ・トップ2とセーブの1位を占めた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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