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「パンダ」と「仔羊」が新球団へ。2頭ではなく2人は、ポストシーズンで人気者に!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジェイク・ラム(オークランド・アスレティックス)Sep 14, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月13日、アトランタ・ブレーブスは、パブロ・サンドバルとマイナーリーグ契約を交わした。その翌日、オークランド・アスレティックスは、ジェイク・ラムとメジャーリーグ契約を結んだ。

 体型に似合わぬ動きから、サンドバルは「カンフー・パンダ」のニックネームを持つ。2008年にサンフランシスコ・ジャイアンツからデビューしたばかりの頃、チームメイトのバリー・ジートが、インタビューでサンドバルをこう称した。ただ、NBCスポーツ・ベイエリアのエイミー・グティエレスによると、最初に言い出したのはジートではなく、同じくチームメイトのリッチ・オーリリアだという。それをジートが知らしめたということになる。一方、ラムのラストネームは、仔羊の「Lamb」と同じ綴りだ。

「パンダ」と「仔羊」、サンドバルとラムは、どちらも三塁手。一塁も守る。2人とも、オールスター・ゲームに選ばれたこともある。

筆者作成
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 今シーズン、サンドバルはジャイアンツの「3番・一塁」、ラムはアリゾナ・ダイヤモンドバックスの「8番・一塁」として、開幕戦のスターティング・ラインナップに名を連ねた。だが、打撃不振が続き、サンドバルは9月10日に解雇。その翌々日に、ラムもそうなった。

 ブレーブスでは、オースティン・ライリーヨハン・カマーゴが三塁を守ってきたが、2人ともOPSは.700に届いていない。カマーゴは9月9日に降格となった。アスレティックスでは、正三塁手のマット・チャップマンが、9月14日に腰の手術を受けた。復帰できるのは来シーズンだ。

 9月15日の時点でロースターに入っていれば球団に在籍していれば、ポストシーズンでプレーすることができる。ラムはすでにアスレティックスの選手として出場していて、最初の試合、9月14日のダブルヘッダー2試合目に二塁打とホームランを打った。

 サンドバルは、ジャイアンツがワールドチャンピオンとなった、ここ3度のポストシーズン(2010、2012、2014年)にいずれも出場。2012年のワールドシリーズ第1戦では、3打席続けてホームランを叩き込んだ。最初の2本は、ジャスティン・バーランダー(現ヒューストン・アストロズ)からだ。ラムのポストシーズン出場は2017年の4試合しかないが、13打数6安打(打率.462)を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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