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阪神の「3試合連続完封負け」は9年ぶり。その間には1シーズンに2度喫した球団も

宇根夏樹ベースボール・ライター
阪神は8月21日から、アウェーで東京ヤクルトと対戦 June 19, 2020(写真:アフロ)

 8月18日から20日にかけて、阪神タイガースは、3試合続けて完封負けを喫した。阪神の3試合連続完封負けは、2011年5月18日~21日以来のことだ。9年前はオリックス・バファローズ(1試合)と福岡ソフトバンクホークス(2試合)に封じられ、今回は3試合とも読売ジャイアンツが相手だった。

 調べてみたところ、阪神の「前回から今回までの間」には、3試合以上の連続完封負けが、9度起きていた(見落としがないことを願う)。

筆者作成
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 オリックス、横浜DeNAベイスターズ広島東洋カープは2度ずつ。横浜DeNAは2012年の1シーズンに2度、正確に言うと、30日以内に2度記録している。また、横浜DeNAと広島東洋のストリークのそれぞれ一方は、現在の阪神がリーチをかけている、4試合連続完封負けだ。広島東洋がこの4試合で計6点しか取られていないのも興味深いが、横浜DeNAの試合ごとの失点の推移は、減っていっても得点がゼロなので勝てないという点で、このストリークにぴったりな気がする。ちなみに、横浜DeNAの4試合中3試合目(2012年4月6日)は、前田健太(現ミネソタ・ツインズ)にノーヒッターを達成された。前田は、広島東洋の4試合中2試合目(2011年5月29日)に、7イニングを投げて1失点で敗戦投手になっている。

 この3球団と比べれば、阪神のここ10年で2度目は、そう高い頻度ではない。広島東洋はこのスパンの前年(2010年)にも、7月16日~19日に4試合続けて完封負けを喫している。

 ただ、阪神は、8月21日の試合で東京ヤクルトスワローズに完封されると、セ・リーグ最長に並ぶ。それを上回る5試合連続完封負けは、1953年10月4日(ダブルヘッダー2試合目)~8日(ダブルヘッダー1試合目)の大映スターズしか記録していない。

 なお、阪神は2012年4月29日~5月1日にも、3試合続けて完封されている。ただ、この時は2試合目が0対0のまま終わり、連続の完封負けにはならなかった。この時は、5月2日の2対2を挟み、5月3日~4日に2試合続けて完封負けを喫した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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