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ヤンキースのエースが、史上6人目の「20連勝」にリーチをかける。ただ、次の相手は鬼門!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)Aug 3, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月3日、シーズン3度目のマウンドに上がったゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)は、6イニングを投げ、ジェイ・ブルース(フィラデルフィア・フィリーズ)に打たれたホームランの1失点に抑え、3勝目を挙げた。

 コールがレギュラーシーズンで敗戦投手になったのは、ヒューストン・アストロズで投げていた、昨シーズンの5月22日が最後だ。続いて登板した5月27日にスタートさせた連勝は、ワールドシリーズの第1戦に黒星を喫したものの、これはポストシーズンなので、現在に至るまで途切れていない。

 ここから、黒星なしであと1勝を挙げると、2015~16年のジェイク・アリエタに続き、史上6人目の20連勝に到達する。ちなみに、コールが連勝を19に伸ばした8月3日は、アリエタと投げ合った。アリエタの20連勝も、11勝目と12勝目の間に、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第2戦の黒星を挟んでいる。

筆者作成
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 19連勝を記録した25登板中、コールが4点を取られたのは2試合しかなく、その他の23試合は、いずれも3失点以下にとどめている。この点とヤンキースの打線からすると、コールに白星がつかないことはあっても、黒星がつく可能性はそう高くない。敗戦投手にならなければ、その試合でヤンキースが負けても、コールのストリークは途切れない。

 ただ、次の登板は、予定どおりであれば、8月8日か9日のタンパベイ・レイズ戦となる。過去2シーズンとも、コールはレイズを相手に2試合ずつ投げ、一度も勝ち投手になっていない。4登板で計25.2イニングを投げ、0勝2敗、防御率3.51。コールが対戦した30チームのうち、レイズ以外に白星を挙げたことがないのは、2016年に1登板のアストロズだけだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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