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「ザ・ロケット」が史上初の1試合20奪三振◆史上13度目の一人三重殺…【4月29日のMLB】

宇根夏樹ベースボール・ライター
トロイ・トゥロウィツキ(左)とクリス・デービス July 16, 2013(写真:ロイター/アフロ)

◆1922年4月29日

ニューヨーク・ジャイアンツの選手が、1試合に4本のインサイド・ザ・パーク・ホームラン(ランニング本塁打)を打つ。4回表にロス・ヤングスハイ・ポケッツ・ケリー(ジョージ・ケリー)、6回表にデーブ・バンクロフト、9回表に再びケリー。球場はボストン・ブレーブスの本拠地、ブレーブス・フィールド。試合はジャイアンツが15対4で勝利。

◆1986年4月29日

ボストン・レッドソックスのロジャー・クレメンスが、20三振を奪う。それまでの1試合(9イニング)の最多は、スティーブ・カールトン(1969年9月15日)、トム・シーバー(1970年4月22日)、ノーラン・ライアン(1974年8月12日)の19奪三振だった。20三振を喫したシアトル・マリナーズのなかで最も多かったのは、4打席とも三振のフィル・ブラッドリー。1991年に読売ジャイアンツでプレーした。史上2度目の1試合20奪三振も、10年後の1996年9月18日にクレメンスが記録。その後、ケリー・ウッド(1998年5月6日)、ランディ・ジョンソン(2001年5月8日)、マックス・シャーザー(2016年5月11日)が続いた。ランディだけは完投ではない。9回裏が終わった時点のスコアは1対1。延長戦はリリーフ投手がつないだ。

◆2007年4月29日

コロラド・ロッキーズのトロイ・トゥロウィツキが、アシストなしのトリプル・プレー(一人三重殺)を完成させる。7回表の無死一、二塁。遊撃を守っていたトゥロウィツキは、チッパー・ジョーンズが打ったライナーを捕球した後、二塁ベースへ走り込み、さらに、一塁から走ってきた走者にタッチした。二塁走者はケリー・ジョンソン、一塁走者はエドガー・レンテリア。史上13度目。2003年8月10日のラファエル・ファーカル以来。ファーカルの時、チッパーはレフトを守っていた。その後、アズドゥルバル・カブレラ(2008年5月12日)とエリック・ブラントレット(2009年8月23日)も記録した。

 4月28日のMLBは、こちら。

「7試合連続ホームラン」は阪神で本塁打ゼロの3年前◆11チームで白星…【4月28日のMLB】

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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