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新型コロナウイルスのパンデミックにより、大谷翔平の投手復帰は早まる!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Feb 16, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)の投手復帰は、5月中旬に予定されている。一方、メジャーリーグの開幕は、3月26日から延期された。現時点では「少なくとも2週間」なので、最短の延期であれば、開幕は4月9日だが、それより遅くなるかもしれない。ESPNのジェフ・パッサンは、最速でも5月になると予想している。

 開幕の延期により、大谷の復帰登板は相対的に早まる。3月26日の開幕なら、そこから復帰までの期間は「1ヵ月半」だった。それが、4月9日の開幕だと「1ヵ月強」、5月1日だと「半月」になる。開幕が5月中旬までずれ込めば、アンドルー・ヒーニーに代わって開幕投手を務めることはないにせよ、開幕シリーズの登板もあり得る。

 ただ、今シーズン、大谷の登板する試合が、当初の予定よりも増えるとは限らない。

 現時点において、今シーズンのレギュラーシーズンは、大きく分けて以下の3パターンが考えられる。

A:9月27日のレギュラーシーズン終了は変更せず、ダブルヘッダーや移動日の試合開催などにより、162試合を行う。

B:9月27日のレギュラーシーズン終了は変更せず、試合数を減らす。

C:ポストシーズンを含む日程を後ろへずらし、162試合を行う。

 Aの場合、日程は過密になる。それに対し、大谷の登板間隔は変わらないはずだ。2018年と同じく、中6日、1週間に1度の登板だろう。となると、大谷の復帰登板が相対的に早まり、それ以降に残っているレギュラーシーズンの試合が増えても、残り期間はそのままなので、大谷の登板は増えない。20試合前後だ。Bも同様。こちらは、残り期間だけでなく、残り試合も基本的には増えない。

 Cの場合、残り試合は増え、残り期間も長くなる。けれども、大谷の登板が増えるかどうかはわからない。トミー・ジョン手術明けということで、エンジェルスは慎重を期し、大谷にイニング制限をかける可能性がある。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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