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【今年達成されそうな記録/野手編】坂本勇人は2000安打、バレンティンは300本塁打、福留孝介は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
MARCH 9, 2009(写真:築田純/アフロスポーツ)

 福留孝介(阪神タイガース)は、2019年に1000打点(46人目)と1000得点(42人目)、50三塁打(43人目)と60犠飛(38人目)を達成した。さらに、この他にも、いくつものマイルストーンに迫っている。

 そのうち、過去に12人が記録している400二塁打には、2020年に到達できそうだ。必要なのはあと6本。2019年は16本だったので、その半数としても8本となる。1000四球(過去15人)も、残りは29。達成してもおかしくない。また、こちらはすでに100人以上が記録しているが、あと1度ぶつけられると、死球は50に達する。

 2000安打(過去52人)にも、福留はあと103本に迫っている。ただ、2019年と同じ本数だと14本足りない。福浦和也に続く53人目は、福留ではなく、残り116本の坂本勇人(読売ジャイアンツ)か。2008年以降、坂本は12シーズン続けて125本以上のヒットを打ち、直近の4シーズンは150本を超えている。現役選手では2人に次いで2000安打に近い栗山巧(埼玉西武ライオンズ)は、あと175本が必要なので、不可能ではないとはいえ、2020年の達成は難しい。

筆者作成
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 出場2000試合(過去51人)と300本塁打(過去42人)も、福留にはハードルが高い。それぞれの残りは134試合と20本。これらをクリアしたのは、どちらも2015年が最後だ。52人目の出場2000試合と43人目の300本塁打は、福岡ソフトバンクホークスから生まれるだろう。それぞれのマイルストーンまで、内川聖一は23試合、ウラディミール・バレンティンは12本だ。彼らとチームメイトの松田宣浩も、2019年より4本少ない26本で300本塁打に到達する。また、内川は70犠飛(過去17人)まであと1本だ。福留と松田は、13人が記録している1500三振には届かずとも、20人目と21人目の1400三振が確実。あと4三振と48三振としている。中村剛也(埼玉西武)は1800三振(過去2人)どころか、2019年と同じ123三振であれば、歴代2位の谷繁元信(1838三振)を抜き去り、10三振の差をつける。

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 ちなみに、福留が近づいている、2000安打、300本塁打、400二塁打、1000四球をいずれも達成しているのは、山内一弘(2271/396/448/1061)、王貞治(2786/868/422/2390)、張本勲(3085/504/420/1274)、金本知憲(2539/476/440/1368)の4人だけだ。

 他には、糸井嘉男(阪神)が300盗塁(過去29人)まで3盗塁、今宮健太(福岡ソフトバンク)と細川亨(千葉ロッテマリーンズ)は300犠打(過去6人)まで1本と4本。日本プロ野球にとどまることになった菊池涼介(広島東洋カープ)も、今宮とともに300犠打に到達しそうだ。これまで、最も少なかった2016年でも、23本の犠打を記録している。

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ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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