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中村剛也は史上9人目の「500本塁打」達成者になれるのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
中村剛也(埼玉西武ライオンズ)MARCH 14, 2008(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 今シーズン、400本塁打に到達した2人のうち、阿部慎之助は引退したが、中村剛也(埼玉西武ライオンズ)はこれからもプレーする。現時点の本塁打は415本。史上9人目の500本塁打まで、あと85本としている。

筆者作成
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 85本というのは、中村がここ3シーズン(2017~19年)に打ったホームランの合計とまったく同じ本数だ。つまり、ここからも同じペースで打ち続ければ、3年後の2022年にちょうど500本に到達する。また、2017~19年のシーズン平均28.3本から、約4分の3(75.3%)の平均21.3本までペースダウンしても、4年後の2023年には500本にたどり着く。

 2008年以降の12シーズン中、中村が20本塁打に届かなかったのは、出場26試合で4本に終わった2013年しかない。次いで少ないのは、21本の2016年だ。他の10シーズンは、いずれも25本以上を記録している。

 現在、中村は36歳だ。大きな故障に見舞われるか、よほど急激に衰えることがない限り、500本塁打にたどり着くのではないだろうか。

 かつての松井秀喜や、今オフの筒香嘉智(横浜DeNAベイスターズ)がそうであるように、メジャーリーグをめざすスラッガーがいることを考えると、日本プロ野球だけで500本塁打は、中村が最後になってもおかしくない。

 なお、中村は500本塁打に到達する前に、史上最多の三振を喫した選手になるだろう。現時点の1725三振は史上3位。あと113三振で谷繁元信、230三振で清原和博に並ぶ。中村は、ここ3シーズンに353三振(シーズン平均117.7三振)を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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